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シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

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【  2018年05月  】 更新履歴 

  05.31.  【 棘(いばら)の記憶 】  棘の記憶 「記憶の始まり(6)」   さわりを読む▼
  05.25.  【 棘(いばら)の記憶 】  棘の記憶 「記憶の始まり(5)」   さわりを読む▼
  05.19.  【 棘(いばら)の記憶 】  棘の記憶 「記憶の始まり(4)」   さわりを読む▼
  05.14.  【 棘(いばら)の記憶 】  棘の記憶 「記憶の始まり(3)」   さわりを読む▼
  05.09.  【 棘(いばら)の記憶 】  棘の記憶 「記憶の始まり(2)」   さわりを読む▼
  05.04.  【 棘(いばら)の記憶 】  棘の記憶 「記憶の始まり(1)」   さわりを読む▼


棘の記憶 「記憶の始まり(6)」

棘(いばら)の記憶

  柊木がいかに熱弁を奮おうが、勝者が主催する戦犯裁判は形だけのもので最初っから有罪は確定していた。 最終的には、戦時国際法違反の罪で起訴された日本軍の将兵たちには死刑の判決が下された。 戦争を指導した罪に問われて東京裁判で死刑判決を受けた大日本帝国の指導者はたったの7人だった。 それに対して実際の戦争に携わって罪を犯し、死刑の判決を受けた日本の軍人・軍属は実に1600人近くに上る。 これは、裁判記録の...全文を読む


棘の記憶 「記憶の始まり(5)」

棘(いばら)の記憶

  戦犯裁判と言うと、1946年5月に始まった極東国際軍事裁判…いわゆるA級戦犯と呼ばれる戦争指導者を裁いた東京裁判が有名である。 だが、それと平行して国内外の各地で戦争を遂行した軍人・軍属の戦争犯罪を裁くB・C級戦犯裁判が人知れずに行われていた。 5600人を超える被告が連合国に逮捕されて裁判に掛けられたが、その多くはただ上官の命令に従った名もなき将兵たちだった。 「上官の命令には絶対服従」と言う軍規に縛られ...全文を読む


棘の記憶 「記憶の始まり(4)」

棘(いばら)の記憶

  連合国太平洋方面軍総司令官のダグラス・マッカーサー元帥がやってきて、連合国軍最高司令官総司令部(G.H.Q)が設置されると、日本はその管理下に置かれた。 今やすっかり立場の逆転した国内の民主派を初め多くの被害者の告発を受けて、特別高等警察の拠り所だった治安維持法は撤廃され、特高警察には解散命令が下された。 そして、非合法な警察活動を行ってきた職員は公職追放処分に処せられた…父もその一人だった。 昨日ま...全文を読む


棘の記憶 「記憶の始まり(3)」

棘(いばら)の記憶

  いったい幾人の女を未亡人にした事だろうか?いったい幾人の子供を父無し子にした事だろうか? 時には子供から母親を奪い、父や母から息子や娘を奪った事もあった。 いつしか父の手はすっかり血に汚れてしまっていた…それでも、父に罪の意識はなかった。 自分はお国のために働いているのであり、国家の正義を遂行しているのだと頑なに信じていた。 いゃ、もしかしたら、生きて家族を養うために自分の心にそう言い聞かせてい...全文を読む


棘の記憶 「記憶の始まり(2)」

棘(いばら)の記憶

  日本人の誰もがお国のために役に立つ事を金科玉条としていた時代だった。 父のように兵役逃れなどを考える人間は、周りから非国民だと罵られていた。 けれども、父には愛国心がなかったかと言えばそうではない。 周りの若者と同じように天皇陛下を崇拝し、アジアの植民地を欧米から解放する大日本帝国の戦争に賛同していた。 ただ、病弱な母と二人の妹を養うためにそう考えざるを得なかったのだ。 しかし、当時の国家はそん...全文を読む


棘の記憶 「記憶の始まり(1)」

棘(いばら)の記憶

 ※この小説は歴史に基づくフィクションです。実在の個人・団体・組織についての記述に関する真偽は読者の判断に委ねます。 なぜ自分が棘(イバラ)の生い茂る藪の中に入ってしまったのか?さっぱり分からない。 ただ気がついたら、いつの間にか藪の中にいて、身体中に刺さった棘に苛まれていた。 もがいて、もがいて、やっとこさ薮から這い出して棘を振るい落とそうとまたもがいた。 たくさんの棘が身体から落ちて少しは楽にな...全文を読む

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