シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

随想/論文集

詩人「野口雨情」~シャボン玉の如く消えた儚い命~

シャボン玉

詩人「野口雨情」 その繊細な心から生まれた詩は、たくさんの童謡になり、今も多くの人々に愛されています。
ブログでも詩を書かれる方がたくさんおられ、私も下手の横好きで書きますが、雨情の感性豊かな詩は、良いお手本になります。
う~ん…どうしたら、こんな柔らか味のある、素直ないい詩が書けるんでしょうね。

「シャボン玉」 作詞:野口雨情 作曲:中山晋平

シャボン玉 飛んだ
屋根まで 飛んだ
屋根まで 飛んで
こわれて 消えた

シャボン玉 消えた
飛ばずに 消えた
産まれて すぐに
こわれて 消えた

風、風、吹くな
シャボン玉 飛ばそ



1908年、結婚してから、ずっと子宝に恵まれなかった野口雨情は、やっと「みどり」と言う女の子を授かります。
しかし、長い間待ち焦がれてやっと産まれた娘は、生後わずか一週間でこの世を去ってしまいました。

(産まれた命は)屋根まで飛んで こわれて消えた…
(みどりの命は)産まれてすぐに こわれて消えた…
(この世に出て来て)空高く 飛べなかった儚い命…

せっかくこの世に産まれて来たのに、親の愛情を受ける事も無く、すぐに死んでしまった。
幼い我が子の儚い命を悲しんで綴ったこの詩は、後に童謡として広く歌われる事となりました。

その昔、Barを経営していた頃、私はとある中年女性と恋仲になりました。
少し頑固で、わがままな未亡人でしたが、私が女性的だったので、それはそれで上手く釣り合いが取れてました。
ところが、その人の14才になる娘が妊娠いたしました。気付くのが遅く、もう妊娠中期を過ぎていました。
当時「14才の母」と言うTVドラマがありました。でも私はドラマでは無く、それをリアルで目の当たりにしてしまいました。
すったもんだの挙句、出産するのは無理だ…と言う事になり、病院で堕胎処置をして強制的に流産させました。
私の恋人は、もう人の形の出来ているその水子の写メを撮って、その子に、ドラマそのままの「空」と言う名前を付けました。
その写メを見た時、私の頭に浮かんだのは、幼い頃、病院で死線をさまよった時に味わった異様な寒さでした。
「どれほど身体が凍えた事だろう…ひどく寒い思いをして死んだんだろうなぁ~」
暖かい胎内から、急に寒い外界に放り出され、凍えながら死んで行った胎児を思って、私は泣きました。

最近は育児を放棄したり、中絶したりする女性が多い…と、リンクしている女性からコメントをいただきました。
生まれた命は、愛情を受けて育つ権利があります…例え、母を知らない孤児でも、他の誰かに愛情を掛けられて育ちます。
みなさんは、誰かに愛情をもらって大空を飛べるまでに育ちました。自身はもちろんの事、他人の命も大切にして下さい。

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「赤い靴」 作詞:野口雨情 作曲:本居長世

赤い靴 はいてた 女の子
異人さんに つれられて 行っちゃった
横浜の はとばから ふねに乗って
異人さんに つれられて 行っちゃった
今では 青い目に なっちゃって
異人さんの お国に いるんだろう
赤い靴 見るたび 考える
異人さんに 逢うたび 考える

この詩の背景には様々な説話がありますが、私が尤も惹かれるのは「娘売り説」です。
なぜか?雨情自身が「赤い靴見るたび思い出す…異人さんに逢うたび思い出す」を、後に「考える」に書き換えているからです。
明治~第二次大戦まで、日本の農村は、大量の餓死者が出るほど貧困を極めていました。雨情の目にその現実はどう映ったのか?
当時の日本は、兵士や労働力として役に立つ男子を重んじ、女子は子供を産むだけの役立たず…と言われてました。
国家は(貧乏な農村を捨てて)富国強兵政策を取り、世の中には、いわゆる「男尊女卑」の風潮が蔓延っていました。
その為に、多くの女子が貧しい農村から口減らしとして、女給や女工、或いは娼婦として都会や海外に売られて行きました。
当時としては、奴隷同然であっても、娘も売られた先で満足にご飯が食べられ、売った親は金を手にする事が出来たからでしょう。
この辺りの事情は、当ブログとリンクしてる 「1001話ショートショートから≪亡国の花嫁≫」 をご覧いただけば、良く解ります。

赤い靴の女の子は幸せになれたでしょうか?メイドに靴を買い与える金持ちの外人に買われたなら、或いは…と思います。
それにしても淋しい歌ですね…国民を幸せに出来ない国家など、存在する価値は無い!と私はいつも思っています。
 
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#388[2014/06/30 02:26]     

Re: y様 CO ありがとうございます^^

近代社会でお金(経済)が物差しになってしまった事が、人心の荒廃を齎してると思います。
江戸時代も貨幣の流通はありましたが、基本は石高(田畑で獲れた物)でした。
つまり、命(自然から発生)から出たモノであった訳です。
人は今一度、生き方の基本を見直した方が良いと思いますね。
#389[2014/06/30 14:57]  sado jo  URL  [Edit]

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#390[2014/06/30 17:52]     

Re: s様 COありがとうございます^^

昔の人はその日暮し(食べるのがやっと)だったと、よく聞きますが、
今の我々の方が、昔の人よりその日暮らしをしているのでは無いでしょうか?
今は苦しくとも将来は…と考えてがんばっていた昔の人。
今が良けりゃいいや…と思って、先の事(子孫の事)など考えない今の人。
さぁ~?どっちが蟻で、どっちがキリギリスなんでしょうね(笑)
#391[2014/06/30 19:11]  sado jo  URL  [Edit]

不確定要素を、限りなくゼロにしたいと考えるんでしょうね
みんな…

いくら、科学技術が進歩したとは言え、生命に絶対はないと思いますし、それをコントロールできる、という幻想を抱かせてしまうことに問題があると思います

あと、この娘売りは、形は違えど、今の特に、20代前半のオナゴに多い気がしますね

自分をチヤホヤしてくれるオトコに、所構わず寄って行くとか
カネを持ってそうなオトコに取り入るために、美容整形にあり得ない金額をかけるとか

その手の連中を見ると、いつも思いますね
弄んでいるのは、どっちだろうねぇ…

って
#392[2014/06/30 21:49]  blackout  URL 

Re: CO ありがとうございます^^

>不確定要素を、限りなくゼロにしたいと考えるんでしょうね みんな…
>いくら、科学技術が進歩したとは言え、生命に絶対はないと思いますし、それをコントロールできる、という幻想を抱かせてしまうことに問題があると思います

確実性を求めたり、不老不死に憧れたりして命を永らえようとするのが人間のサガですね。

>あと、この娘売りは、形は違えど、今の特に、20代前半のオナゴに多い気がしますね
>自分をチヤホヤしてくれるオトコに、所構わず寄って行くとか
>カネを持ってそうなオトコに取り入るために、美容整形にあり得ない金額をかけるとか

ははは…自分売りですか?食う為に必死と言うより、贅沢をしたい為に見えて、
何だか、あんまり危機感が感じられないなぁ~(笑)
#393[2014/06/30 22:40]  sado jo  URL  [Edit]

こんばんわ
命というのは本当に大切にしないといけないなと
思いました。
#394[2014/06/30 23:35]  ネリム  URL  [Edit]

Re: n様 COありがとうございます^^

> 命というのは本当に大切にしないといけないなと思いました。

そうですね。
せっかくこの世に生を受けて生まれた命です。
自分は元より、他人の命も大切にして下さい^^
#395[2014/07/01 00:33]  sado jo  URL  [Edit]

こんにちは。

どちらの童謡の詩も、命の大切さを優しい言葉で書いてますね。

もの悲しさが漂いますが、綺麗なメロディが少し和らげています。

だけど、子ども心になぜか淋しさを感じていました。

本当に命は大切にしたいものです。

明日は、どうなるのかわからないのですから・・
#683[2014/09/09 00:11]  みさきあんな  URL 

Re: m様 COありがとうございます^^

野口雨情の詩はホントに素直で美しいです。

日本の激動期を生きて、波乱万丈の人生を送った人ですが、
いつもやさしい目で人を見てたんでしょうね^^
詩がもの悲しく感じられるのは、時代の影響かも知れません。
#684[2014/09/09 00:51]  sado jo  URL 














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