シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

「ニッポン」不思議な国の成立ち

(8)卑弥呼は女王ではなかった

緋牡丹のお龍

縄文の大姑から続いて来た姫神の有り方は、時代と共に変化し、当時はすでに今日で言う所の神社の形を取っていたと思われる。
そこには、古くからの膨大な知識が蓄えられ、神社は、シャーマンである姫神を中心に組織され、管理されていたであろう。
当主(神主)である姫神(シャーマン)は神聖視され、邪馬台神社は古くから続く、格式の高い神社であったに違いない。
勿論、実際の行政は縄文時代と変らず、やはり腕力のある男の代表(首長)が行なっていたものと考えてよい。
今日の神社は冠婚葬祭などの宗教儀式を司るが、当時は争いの調停(司法)や、決まり事(立法)にも携わっていたと思われる。
つまり、住民の暮らしにより密接に結びついていたのだ。そんな住民の暮らしに不可欠なのがカレンダーであった。
当ブログとリンクしているFc.2ブログに「歳時記」を詳しく記載してくれている女性ブロガーがいらっしゃる。
元々歳時記とは、一年を季と節に細かく分け、農作業の目安とした一種の暦であった。
虫が這い出して来たら種蒔きをする、田んぼに泥鰌が出て来たら田植えをするとか、微妙な自然の変化を暦としたものである。
農作業のタイミングは一歩間違えば死活問題になる。当時は稲作の普及と合間って、より正確な暦が必要とされていた。
中国から伝来した暦と、日本の四季を調整しながら、農民に正確な農作業の時期を伝えるのも姫巫女の仕事だったはずである。
魏志倭人伝は言う 「ただ一人の男子だけが(男子禁制の)宮中に出入りしていた。その名を「月読之命」と言う」
この「月読」には深い意味がある。暦を作るのも姫巫女の仕事だったからだ。その為に農村からたくさんの処女が集められた。
巫女=処女と言う図式に憧れる男子諸君!男子の趣味で巫女=処女になったのでは無い。必要だからそうなったのだ(笑)
ついでに百合の好きなオタク男子は、邪馬台国にタイムスリップしてみると良い。きっと宮中で百合天国が見られるだろう。
ただし、厳しい男子禁制の戒律が敷かれた卑弥呼の宮中である。命の保障はしない(笑)
さて、女子のみなさん!もし貴女が少女の頃に、貧しい農村で飢えるか?結婚を捨てて贅沢な暮らしの出来る宮中に上がるか?
どちらかを選べと言われたら、貴女はどちらを選ぶだろうか?
多分卑弥呼も、元々は、そうした辺境の農村から連れて来られたカレンダーガールの一人であったのだろう。
だが彼女は、大変頭の良い女性だった。知恵があり、カリスマ性も備えていた。そして、やがて大年増となり、神主の地位にのし上がった。
卑弥呼に女性ファンが多く居た事は、殉死した数でも解る。その数100人。まさに陽が沈んだが如く、多くの巫女達が嘆き悲しんだ事だろう。
沿岸部に近い農村では、水利権抗争もあって、姫神神社の力は衰退していたが、ここ奥地の邪馬台国では姫神は健在だった。
移住して来る倭人の数も少なく、古いしきたりを残しながら、徐々に稲作を受容れて行ったのが功を奏したのでは無いだろうか?
卑弥呼の調停力もあって「邪馬台国には泥棒が居ない(大変治安が良い)」 と言う魏志倭人伝の記述は本当だったのである。

驚いたニニギは、早速邪馬台国の首長を通して、卑弥呼に倭国の平定に力を貸してくれる様依頼する。
わざわざ中国からやって来た使者を無碍にする訳にもいかず…しかし卑弥呼は、力を貸す代りに一つの条件を出した。
それは「自分の(義理の)弟になる事」…で無ければ、男子を卑弥呼の宮中に出入りさせる事は出来ないからだ。
卑しくも漢の武官であるニニギには屈辱であった。しかし、取りあえず倭国の争乱を平定しなければ立身出世も望めない。
ニニギは栄達の為に妥協するしか無かった。そして卑弥呼の出した条件を飲んだ。ここに卑弥呼=ニニギ同盟が結成された。
早速ニニギは各国の王に掛け合い。卑弥呼を中心とする「倭国首長国連邦」を提案し、各国の同意を得て盟約を取り交わした。
長い抗争に倦んでいた各国の首長も、古来からの格式ある姫神が、争いを鎮めてくれる事を大いに期待したに違いない。
そして、ニニギを行政長官として、倭国首長国連邦の抗争を平定する事になった卑弥呼は、見事な調停振りを発揮し実績を上げて行った。

その昔、Barを営んでいた筆者は、いわゆる仁侠道に身を置く遊び人のお客さんからある話を聞いた事がある。
それによると、組同士の諍いがのっぴきならぬ状態になったら、然るべき名のある組の姐御さんが仲裁に入るのだそうである。
そこで、倭国首長国連邦における卑弥呼の調停振りを「東映仁侠映画風」に描いてみようと思う。

ここ倭国にある某宿場町では、諍い合う二人の親分が、若い衆を連れてにらみ合い!まさに一触触発の状態になっていた。
そこへ、大勢の華やかな姫巫女若衆を率き連れて、倭国にその名も高き邪馬台組の卑弥呼姐御が現れる。
スパッ!と切り出す威勢のいい啖呵 (こりゃあ、岩下志麻ばりの「極道の妻たち」だなぁ~)(笑)

卑弥呼姐 「お引けぇなすって!お引けぇなすって!そこの親分さん方」
〇〇親分 「おぉ!これは邪馬台組のぉ~…わざわざ、こんなトコまで出張って来なすって」
△△親分 「これは、これは…誰かと思ったら、邪馬台んとこの大姐さんじゃねぇですか」
卑弥呼姐 「その喧嘩。この邪馬台の卑弥呼が預からせていただきやす」
〇〇親分 「いや、そう言われてもなぁ~…こいつらがわしらのシマ(水場)に手を出しよったんで」
△△親分 「ぬかせっ!〇〇、てめぇらが先にわしらのシマ(水場)を荒らしたんじゃろうが~!」
卑弥呼姐 「喧嘩は預かると言うとるんじゃ~!この緋牡丹の卑弥呼をなめたらいかんぜよ!」
そこでスッパリ!モロ肌脱いで、親分共を一喝した卑弥呼姐!その柔肌には艶やかな緋牡丹の刺青がァ~…決まったァ~!
(おぉ~!これはかの故・夏目雅子演ずる「鬼龍院花子」か?はたまた藤純子演ずる「緋牡丹のお龍」かァ~?)
こうして卑弥呼姐は、すっかり大人しくなった親分共に、喧嘩を水に流す様、こんこんと言って聞かせたのでありました。
〇〇親分 「しかたねぇ、音に聞こえた邪馬台組の大姐御にそう言われたんじゃなぁ~」
△△親分 「ここは姐さんの顔を立てなきゃなんめぇ…おぅ、野郎共!ドスを引けぃ」

こうして、争う〇〇組と△△組を和解させ、水盃を交わさせたであります(水争いだから水に流して、水盃で手打ち?)(笑)
見事に喧嘩の仲裁を終え、姫巫女若衆を率いて颯爽と去って行く緋牡丹の卑弥呼!う~ん…カッコ良すぎです♪
博徒の中の博徒・緋牡丹の卑弥呼…誰か、この絵になる役をやってみたい女子はいらっしゃいませんか?(笑)

ともあれ、仁侠道に生きて来た遊び人のお客様曰く
「男は女の前じゃエェかっこしたい。それに男に言われて引き下がったらメンツが潰れるが、女に言われて下がる分にゃメンツは保てる」
の…だそうです。女だのメンツだの、何だのと、何と男はつまらん意地に左右される生き物なのでしょうかねぇ(笑)
しかし、縄文の太古から営々と続けて来たそんなやり方は、中国からやって来たニニギには不可解だったのでありましょう。
「こんなやり方を続けていたんじゃ、いつパワーバランスが崩れて、戦乱の世に戻らないとも限らない」
おまけに纏まりの無い寄せ集めの集団「これは国家では無い」…いや、日本人は縄文の昔からそれでやって来たのでありますが…
そこで彼は、一計を案じ、倭国を纏めるには共通の敵を作る必要があると考えたのであります。
今日でも、国民(人心)を纏める為に共通の敵を作る。と言う手法は、政治家が良く使う手口であります。
しかし「策士、策に溺れる」が如く、これが邪馬台国…曳いては倭国の崩壊を齎し、自らも追われる運命を招いてしまったのです。
 ~続く~

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<誰も褒めてくれないので…>
こんな社会科の先生が居たら、歴史の授業は楽しかっただろうなぁ~♪
でも。きっとすぐに教育委員会とP.T.Aからクレームが入って、クビにされてしまうでしょうね><
「神聖な教育現場で、生徒に「仁侠道」を教えるとは何事ですか~!」って(笑)
 
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~ Comment ~


結婚を捨てて宮中で贅沢な暮らしと思ったものの
やはり女だけの空間というのは昔から百合が発生するものかorz
ちなみに結婚を捨てる理由は貧しい土地で子供を産んだらかわいそうと思ったから。
家族全員で苦しむ必要はないし、それならそもそも家庭を持たなくてもいいし。
というのが個人的な考えですが
当時の宮中も汚かったのかと女子校の実態を知る私としては気になるところ(笑)。
#487[2014/07/18 23:09]  西條すみれ  URL 

女子校は経験がないですが・・・
大人になり女子にドキドキしたことはあります。
綺麗だったり可愛いと凄く素敵です。

どちらを選ぶのかな?贅沢は全くしなくてもいいけど
女同士の怖さも知ってるから・・・(´ー`A;) アセアセ

学校では習わない授業~とか本などありますものね。
是非sado joさん~動画でライブ授業なんていいかもですね?^^
#488[2014/07/19 02:19]  yume-mi  URL  [Edit]

おはようございます。
女同士は怖い部分があると思います。
#489[2014/07/19 11:47]  ネリム  URL  [Edit]

Re: s様 COありがとうございます^^

> 結婚を捨てて宮中で贅沢な暮らしと思ったものの
> やはり女だけの空間というのは昔から百合が発生するものかorz
> ちなみに結婚を捨てる理由は貧しい土地で子供を産んだらかわいそうと思ったから。
> 家族全員で苦しむ必要はないし、それならそもそも家庭を持たなくてもいいし。
> というのが個人的な考えですが

いやぁ、食えないから宮中に奉公に上がる。弥生時代の「おしん物語」ですなぁ~

> 当時の宮中も汚かったのかと女子校の実態を知る私としては気になるところ(笑)。

卑弥呼の宮中が女子高の更衣室だったら、日本人の美しい夢が壊れてしまう~><(笑)
#490[2014/07/19 13:58]  sado jo  URL 

Re: y様 COありがとうございます^^

> 大人になり女子にドキドキしたことはあります。
> 綺麗だったり可愛いと凄く素敵です。
> どちらを選ぶのかな?贅沢は全くしなくてもいいけど
> 女同士の怖さも知ってるから・・・(´ー`A;) アセアセ

実際の百合は、男子が憧れるほど美しいものでは無いでしょう。
そこにはドロドロした人間同士の確執が、必ずあるはずですものね(笑)

> 学校では習わない授業~とか本などありますものね。
> 是非sado joさん~動画でライブ授業なんていいかもですね?^^

私のは何処から、何が飛び出してくるか?分からない授業になります。
文部科学省非推薦のデタラメ教育になるでしょうね~><
でも、人間の本質はある程度突いてると思いますが?(笑)
#491[2014/07/19 14:10]  sado jo  URL 

Re: n様 COありがとうございます^^

> 女同士は怖い部分があると思います。

当ブログと交流のある、さる方もそちらの方で大変苦労されてますね。
男子の方が単純で、扱いやすいのに?…とは思いますが、それはそれとして、
まぁ、性分と言うか?…敢て、困難な道に分け入る勇気は、立派なものですね^^
#492[2014/07/19 14:22]  sado jo  URL 

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
#493[2014/07/20 09:18]     

Re: o様 COありがとうございます^^

自然界における支配の構図は、やはりDNAに基づいていると思います。
群れで暮す生物で、牝がTOPに立つ種は比較的社会が安定しています。
牡がTOPの種は、常に不安定です(群れに二匹の牡は必要無いの原理が働く)
牝のTOPは母親ですが、牡のTOPは父親です(やがて邪魔になる存在)
牝がTOPに立ち、牡が統率する群れ社会は、DNAの本質に叶い安定します。
日本人の母系社会は、欧米の父系社会に比べて安定度が高いと思います。

女子のねちねち(苛め)は、DNAの選択による排除行動の表れだと思いますが、
民間機を強引に撃ち落す、野蛮な男子の武力行使よりマシだと思います(笑)
#494[2014/07/20 12:38]  sado jo  URL 

お初です

お邪魔します。

卑弥呼のタイトルにつられて、
聖域に足を踏み入れてしまいました。

この授業、めっちゃ面白いですね。
吹き出しながら読んでいました。

男の人で上の立場になると、周囲には自分を叱ってくれる人がいないので
年上の女性に叱られると嬉しかったりするそうですね。
#523[2014/07/26 18:11]  rinka  URL 

Re: r様 COありがとうございます^^

> 卑弥呼のタイトルにつられて、
> 聖域に足を踏み入れてしまいました。
> この授業、めっちゃ面白いですね。
> 吹き出しながら読んでいました。

ありがとうございます^^
でもこんな歴史、本気にしちゃあだめですよ。
何たって「邪馬台国」に東映映画が出て来る文部科学省非推薦ですから(笑)
>
> 男の人で上の立場になると、周囲には自分を叱ってくれる人がいないので
> 年上の女性に叱られると嬉しかったりするそうですね。

そうですね~…男って幾つになっても母親のへその緒が切れないですね(笑)
#524[2014/07/27 01:28]  sado jo  URL 














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