シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

随想/論文集

女の平和 ~冷戦に終止符を打ったのは女性だった~

女の平和

男達が覇権を賭けて戦争を繰り返す古代アテネ…ある日、戦場から意気揚々と凱旋したみたら、街の中に一人も女がいなかった。
度重なる戦争で、夫や子供を奪われた女性達が、ついに男に対して反乱を起し、団結して聖なる女神の神殿に篭城したのだった。
「なぁに、いずれ男恋しさに出て来る」最初はタカを括っていた男達は、日が経つにつれ女性がいないと何も出来ない事に気付く。
料理、洗濯、縫い物から子育て、自分の下着の在り処さえ分からない。男達は、とうとう日常生活すら満足に出来なくなりました。
困り果てた男達は、メンツを捨てて女神の神殿に行き、巫女の前に土下座して女達に神殿から出て来てくれる様に懇願しました。
「頼むからそこから出て来てくれ。俺達が悪かった。もう二度と戦争はしないから…」
女達は、男達に女神に誓って二度と戦争をしない事を誓約させました。その後、アテネの平和は長く続いたそうです。
と…言う紀元前5世紀のアテネの戯曲家・アリストパネスの「女の平和」と言う有名な作品があります。
実際には、当時のアテネはギリシャの覇権を巡る「ペロポネソス戦争」の真っ最中で、多くの市民が戦死していました。

それから時は流れて20世紀、この戯曲「女の平和」を地で行く様な出来事が、現実に起ったのでした。
1970年~80年代、東西冷戦が一触即発の危機を迎えていた頃、両方の境界線上にある、北欧の小国アイスランドでの話。
軍隊の無い国アイスランドでは、冷戦の危機に備えて、軍隊を創設する動きが大統領を中心に政府の中で行なわれていました。
それに危機を感じた女性達は、家事も仕事も放り出すストライキを実施し、全員で団結して大統領府を取り巻いたのです*

* 1975年、怒る女性達が政権にレッドカードを突きつけたアイスランドの「レッド・ストッキング運動」として有名です。

この団結した女性達の二度に渡るストライキの前に、ついに政府は解散せざるを得なくなり、総選挙が行なわれました。
そして、公式の選挙では世界初となる女性大統領「ヴィグディス・フィンボガドゥティル」が誕生いたしました。 
その後、彼女は首都、レイキャビクにレーガンとゴルバチョフを招いて握手させ、東西の冷戦を終らせたのでした。
その裏には、あのマーガッレト・サッチャー英首相の強烈な後押しもありました。見事な女の連携プレーだった訳です。
ちなみに二人は大変な愛妻家でした。レーガンはナンシー夫人を、ゴルバチョフはライサ夫人をとても大事にしていました。
二人が愛妻家だった事も幸いでした。夫人に色々諭されたり、怒られたりしたと思います。言わば内助の功もありでした。
後に男達は、冷戦終結を自分達の功績であるかの様に記しましたが、実際は「女の平和」…女が世界を変えたのです。
男は、女の手柄を勝手に横取りする様な姑息な真似はやめて、キチンと認めて歴史に記すべきでしょう。
それにしても情け無いのは、女に仲を取り持ってもらうまで、意地を張って喧嘩をやめないと言う悲しい男のサガです。

もし、世界の人々が真剣に平和を願うなら「戦争するかしないかは女性が決める」様にすべきだと思います。
世界のどの国においても、女性の過半数の賛成が無い限り、軍隊を動かす事は出来ない様にしてしまうのです。
成人女性のみが投票を行なえる「戦争決定権」選挙を、女性が主導して世界各国に強制的に課す事にしたら良い。
すると、各国の女性達はネットワークを作り、どの国においても男性に武器を取らせ無い様に図るだろうと思います。
夫や子供を戦争で失う辛さを一番よく知っているのは女です。どの国でも「戦争賛成」は過半数を越える事は無いでしょう。
この規約を無視し、フライングを犯した指導者は、如何なる勢力であれ国内外の女性達から集中攻撃を浴びる事になります。
もし、腹立ち紛れに女性に銃を向けようものならば、女性の敵、人類の敵として永遠に歴史に刻まれる事になります。

世界がネットで繋がっている現在、平和を作り上げるのはいとも簡単な事です。女が団結して本気で立ち上がれば良い。
男には永遠に平和は作れません。男には「縄張り争い」と言うどうしようも無い遺伝子的欠陥があるからです。
同じ闘争でも、女性の男性を巡る戦いは種の進化の為の闘争であり、ある意味、未来を創る為の生産闘争であります。
対して、男の縄張り争いはただの破壊の為の闘争であり、未来への可能性を閉ざし、種の存続すら危うくするものです。
でも、その男を作った(産んだ)のはあなた方女性です。製造物責任を取っていただくのも女性の義務だと思います。
どうか男の暴走を止める為に、女性の世界的平和ネットワークシステムを作っていただく様、切にお願いいたします。

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~ Comment ~


こんばんは。

とても面白い内容で、興味深く読ませて頂きました^^
保母さんや教師をしている友人から時々聞く話ですが、
今の教育の現場は争い事はご法度だそうで、
ちょっとした子供達の喧嘩もいけないようです。

けれど大人になって社会に出ると、資本主義の競争社会や
論争、また世界のどこかで戦争が起こっており、ため息が
出てしまうそうで・・・。

もっと、色々な立場の方々から意見を出してもらうと
良くなっていくかもしれませんね。
素敵なアイディアです^^
#1942[2015/05/11 01:33]  月夜野  URL 

Re: 月夜野様 COありがとうございます^^

> けれど大人になって社会に出ると、資本主義の競争社会や
> 論争、また世界のどこかで戦争が起こっており、ため息が
> 出てしまうそうで・・・。

受験競争や社会競争と、暴力=戦争は分けて考えた方がよろしいかと思います^^
一方は優れたものを選ぶ進化の為の闘争であり、一方は進化さえ破壊する不毛な戦いです。
競争は、敗れた者に努力を促しますが、一旦、戦争で失われた命は努力すら出来ません。
努力して良いものを産み出すには長い年月が掛かりますが、戦争は一瞬にしてそれを破壊します。^
#1943[2015/05/11 02:17]  sado jo  URL 

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このコメントは管理人のみ閲覧できます
#1944[2015/05/11 07:21]     

こんにちは^^

不思議なことに胎内では人類皆女性であったんですよね。
そこから男性へと変化して、女性であった名残も体にありますが
どういうわけか原始的な男性か文化的な女性かとはっきり分かれるんですよね。
もちろん全員がそうかというわけでもなく
女でも男っぽいやつがいたり、自分が一番じゃないと気が済まずに嫉妬したり。
競走意識があるのはいいことだとは思うけど
兵器を開発する努力があったらもっと平和的なほうへ向けられないのかな。
#1945[2015/05/11 10:12]  西條すみれ  URL 

Re: y様 COありがとうございます^^

女性には嫉妬や妬みと言う欠点もありますが、大量虐殺と言う最悪の欠点は無い。
DNAの中に命の感覚があるせいか、人類史上、女ヒトラーはただの一人も出てません。
なので、政治の様々な局面…特に安全保障については女の方が正しい判断をします。
逆に男は命より、覇権や、利権、闘争、メンツを優先させる超危険危惧種です(笑)
近々男のDNA(X遺伝子)が、なぜ破滅指向に向かうのか?書いて見ようと思います。
カーリー・フィオリーナ氏は、アメリカ共和党の有力な女性大統領候補の一人です。
#1946[2015/05/11 11:05]  sado jo  URL 

Re: すみれ様 COありがとうございます^^

> 競走意識があるのはいいことだとは思うけど
> 兵器を開発する努力があったらもっと平和的なほうへ向けられないのかな。

牡と言うヤツは、自分の種を残す願望が牝より強い。コレを「精子脳」と言います。
それが競争で済む内は有益だが、ヤケクソになると暴力沙汰(戦争)に及ぶんですね。
なので鹿でも角を付けたり、トドでも身に余る牙を持つ。コレも兵器開発競争(笑)
本能だから仕方が無いとしても、人間の牡は周りを巻き込むから被害が甚大になる><
#1947[2015/05/11 11:25]  sado jo  URL 

ほんとですね。
女性の皆さんに立ち上がってもらって、この暴走をとめていただきたいと切に願います。
#1948[2015/05/11 19:34]  マウントエレファント  URL  [Edit]

Re: マウントエレファント様 COありがとうございます^^

> ほんとですね。
> 女性の皆さんに立ち上がってもらって、この暴走をとめていただきたいと切に願います。

明日は我が身…と言う言葉もあります。男の平和など信用しない方がいいです(笑)
馬鹿げた男連中を止めないと、明日は自分の夫や子供が命を落とすハメになります。
70年前に日本の男連中は、国内外で一千万人以上の命を奪った実績もありますから><
#1949[2015/05/11 20:06]  sado jo  URL 

母性があるというのは強みですもんね~。
誰しも誰かの子供で母親というものがいる訳ですし、
実際に産む分、女性の方が命に対しても、
広い視野を持っている気がします(´∀`)
だからこそ、先頭に立ってもらうというのは、
一つのアイデアとしてはいいかもしれませんね~。
#1950[2015/05/11 20:48]  ツバサ  URL 

大いに賛成です

しかし、だからと言って草食化に歯止めがかからない男どもっていうのは、それはそれで微妙だと思いますね

主体性がないですし、競争もしない
そのくせ悪い意味で自分を持ってるから、低レベルな自己主張をする

当初は物珍しくて、オナゴはよりオナゴらしく、そしてショーパン+美脚で、連中の気を引きましょう、みたいな状態だった気がしましたが、ここ最近は効果がないようで、オナゴらしくは置いといて、草食系を狩りに行きましょう

っていうノリになりつつある気がします

で、あくまで理想ですが、破滅と破壊の衝動をストレートに出すんではなく、それを理性で抑えつつ、建設的な方向で活用できることが真の男、みたいな流れが出てきてほしいと思う今日この頃

…やっぱり10年ぐらい経たないと無理ですかねぇ
#1951[2015/05/11 21:53]  blackout  URL 

Re: ツバサ様 COありがとうございます^^

> 実際に産む分、女性の方が命に対しても、
> 広い視野を持っている気がします(´∀`)

電子機器の発達で腕力が必要なくなった現在、男と女の差は何なのか?
それは命に対する感性の差です。自ら命を産む女性はそこが男より優れています。
人命の安全や種の存続を永続的に考えた場合、女性に主導権を預けた方が合理的。
男は何事も拙速にやろうとするから、多くの誤ちを犯してしまうんですね(笑)
#1952[2015/05/11 22:59]  sado jo  URL 

Re: blackout様 COありがとうございます^^

> 破滅と破壊の衝動をストレートに出すんではなく、それを理性で抑えつつ、建設的な方向で活用できることが真の男、みたいな流れが出てきてほしいと思う今日この頃

男が持ってる闘争本能を、戦争では無く競争に生かすと、確かにいい仕事をしますね^^
女性上位だから萎れて草食系では無く、男は昔の様に女王に仕える騎士であって欲しい。
女性から見て、それが一番理想的な男性像では無いでしょうか(笑)
#1953[2015/05/11 23:12]  sado jo  URL 

 お世話になっております。今回の記事はどこか「卑弥呼」の話しに
 よくにているなと感じました。確か邪馬台国で卑弥呼が女王になった
 のは、男性王では争いが絶えなかったからという理由ではなかったで
 しょうか。彼女の次の代も伊予という女王だった気がします。古代は
 女性は神に仕える巫女だったので、よけいだったのかもしれません。
 今は世界でも男女ともに国家元首になれますが、戦が絶えません。
 人を思う気持ちがもっと広まればと思わずにはいられません。
#1954[2015/05/12 03:48]  otometubaki  URL 

Re: otometubaki様 COありがとうございます^^

生活の全てを自然に頼り、呪術的世界観の強かった縄文時代は一万年以上平和だったと言われます。神に通じる巫女団が絶対的な存在で、国の全てを取り仕切っていた。ところが、大陸から農耕が齎された弥生時代は、神(巫女)の陰が薄くなります。合理的な世界観に基づいて男子の権力者が台頭して争い合った。卑弥呼は縄文の名残を残す巫女です。剣を鞘に収める為の妥協の産物だったのでは無いでしょうか?一時的に神を復権させたのだと考えられます。なぜなら卑弥呼の没後に、すぐ男達の争いが起きている。それで慌てて、また伊予と言う巫女を立てた。恐いものが上にいないと好き勝手をやるのが男の本性です。男は縛っておくべき!…と言う証明です(笑)
#1955[2015/05/12 12:44]  sado jo  URL 

こんばんわ
女性は強いなと思います。
#1956[2015/05/12 20:52]  ネリム  URL  [Edit]

Re: ネリム様 COありがとうございます^^

> 女性は強いなと思います。

世界中の学者の説では、男性主導の現文明は25世紀までには滅びるそうです。
人類の永続的な存続の為には「女性主導の文明」を築き上げる道しかありません。
なので、馬鹿げた男共から、なるべく早い内に世界の主導権を奪って下さい(笑)
#1957[2015/05/12 21:04]  sado jo  URL 

こんにちは。

女性が、これから社会を変える原動力になっていって欲しいです。
#1966[2015/05/13 22:37]  みさきあんな  URL 

Re: みさきあんな様 COありがとうございます^^

> 女性が、これから社会を変える原動力になっていって欲しいです。

同感ですね^^ 生命観念の薄い男共が、欲望のままに突っ走ったとしたら、
人類は、後数百年と持たない。だが、女性がリードすれば数百万年は存続出来る。
生命観念の差…これだけはどうしようも無いです。仮に早々に滅んだとしましょう。
後から来た種族に化石を掘り起されて「先史人類の牡って馬鹿だったんだ~」(笑)
笑い者にされるのは真っ平御免被りたい。なので、女性に人類の未来を託したい^^
#1967[2015/05/14 00:37]  sado jo  URL 














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