シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

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もうひとつのプラスティック・メモリーズ

もうひとつのプラスティック・メモリーズ (1)

もうひとつの01

<二次創作/恋愛/ファンタジー>

その少女の寿命は、後1000時間…未来の日本を舞台にした人間の少年と、命の残り少ないアンドロイドの少女の恋。
TVアニメでお馴染み「プラスティック・メモリーズ」のもうひとつの悲しい恋物語の始まりです。


ツカサとアイラ…人間の少年と、命残り少ないアンドロイドの少女の恋は、果たして悲劇で終ったのだろうか?

 アンドロイドのギフティアであるアイラの寿命が尽きて回収されるまで、後一カ月と期限が迫って来ていた。
 つまり、二人が一緒にいられるのは、残り1000時間しかない…そんなある日の出来事だった。

 二人の乗ったサービス車は、街を離れて郊外に向かって走っていた。
「ツカサ、行く先が違うよ?」マークスマンのアイラが尋ねた。
「いいんだ、アイラ。この道で…」スポッターのツカサはそう答えた。
「でも、何だか変…ツカサ、出掛ける時もおかしかったし…」
(いくら、よく道を間違える方向音痴のアイラでも、もうそろそろ気付くだろうな。それに…)
「後ろに積んでいる大きな荷物は何?」アイラは、バックミラーに目をやりながらツカサに聞いた。
(もう、言わなきゃ)ツカサは覚悟を決めて、アイラに車を止めさせた。
「なァ、アイラ」
「何?」アイラは思い詰めた表情のツカサを見た。
「このまま、一緒に逃げよう」
「エラ~…意味が分かりません」
「どこか遠くへ行って、二人で一緒に暮らそう」
「無理です。私は後1000時間の寿命…それを過ぎたらワンダラーになってしまう」
「いいよ、ワンダラーなっても君の面倒は僕がみる」
「でも、マーシャさんみたいになって、ツカサを傷付けてしまうのは絶対にイヤ!」
「その時は、一緒に死んでやるよ」ツカサはそう言いながらアイラの手を握った。
「意味不明…私帰ります」アイラは車のドアを開けた。
「待てよっ!アイラ」ツカサは車の外に出ようとするアイラの手を引いた。
「離してっ!ツカサ」
「いやだっ!離したくない…アイラのいない世界なんて考えられない」
 ツカサは手を振りほどこうとするアイラを、強引に抱きしめようとした。

 その時、急に横に止まったサービス車の中から下りて来たミチルが声を掛けた。
「あんたら、こんな所で何やってんの?」
「ツカサが…」振り向いたアイラは、そう言い掛けて黙ってしまった。

~続く~

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~ Comment ~


こんにちは^^

寿命を知らないまま、突然失う辛さ。
期限が決まっていて、変えようのない死までの
時間。
どちらも、別の形だけど耐えがたいものですね。
ツカサの、そうなった先を知っていても、
起こしてしまった行動。
アイラの、嬉しい気持ちがあっても、相手に危害を加えるなら、
絶対に嫌!
二人の違う愛の形はどこかで、交わらないものかと考えても、
どちらか一方の思いしか叶わないのかな・・・
#1992[2015/05/19 07:45]  yume-mi  URL  [Edit]

こんにちは^^

こちらの世界でも犬や猫なんかは人間より寿命が短い。
それでも彼らは無邪気な愛嬌をふりまいてくれるし
だからこそ別れが辛いもの、人型なら人間に見えてしまう分尚更でしょうか。
しかし、こちらの世界というのはどうも
人間を物のようにしか見ていない社会でもありますね。
#1993[2015/05/19 08:39]  西條すみれ  URL 

Re: yume-mi様 COありがとうございます^^

> 二人の違う愛の形はどこかで、交わらないものかと考えても、
> どちらか一方の思いしか叶わないのかな・・・

「愛と死を見つめて」「1リットルの涙」「余命1カ月の花嫁」
死を目前にした愛と生の名作…そこには赤裸々な人間が描かれてますね^^

想いは同じなのに、それぞれの運命が違う。叶わないから余計に希求する。
一見、無駄に見える人の足掻きって、なぜこんなに美しく見えるんでしょうか?
#1994[2015/05/19 11:32]  sado jo  URL 

Re: すみれ様 COありがとうございます^^

> しかし、こちらの世界というのはどうも
> 人間を物のようにしか見ていない社会でもありますね。

人間は木より遅く産まれ、木より早く死にます。
木はそこにいて、多くの人間の哀しみを見て、多くの人間を見送ったんでしょうね。
人は食べる家畜と、可愛がる家畜を飼います…人の差と寄せる想いは何でしょうか?
女性を道具にしか見ない某宗教もあります。兵隊を消耗品にしか見ない人もいます。
#1995[2015/05/19 11:43]  sado jo  URL 

愛してしまえば一緒にいたくなる。
それが有限でしかなくても。
だからこそ一緒に逃げようという気持ちも分かりますね(´;ω;`)
でも、もし何かあって危害を加えるような事をしてしまったら……、
なんて思うとしたくない側としては賛同できないですし難しいですね。
#1996[2015/05/19 20:19]  ツバサ  URL 

これだけ愛されれば心が揺らぐでしょうね。
#1997[2015/05/19 20:36]  マウントエレファント  URL  [Edit]

Re: ツバサ様 COありがとうございます^^

> 愛してしまえば一緒にいたくなる。
> それが有限でしかなくても。
> だからこそ一緒に逃げようという気持ちも分かりますね(´;ω;`)

たとえ愛した人が、残り少ない命でも愛は愛…人は不思議なものですね^^
そんな人でも駆け落ちしたくなる恋って…私は経験が無いので分かりません(笑)
私の場合は、余命を宣告されたのでは無く、いきなり失いましたからね。
もっと、思い出を一杯作っときゃ良かったなァ~…と思ってます。
#1998[2015/05/19 20:42]  sado jo  URL 

Re: マウントエレファント様 COありがとうございます^^

> これだけ愛されれば心が揺らぐでしょうね。

う~ん…現代女性の場合はどうでしょうかね~?
あまり男性に熱心に来られると、ウザかったりして…なんてね(笑)
現代の女性にホンネを聞いてみないと、分からない所も多くあります。
こんな「命を賭けた恋」…女性のみなさんはどう思われますか?
#1999[2015/05/19 20:50]  sado jo  URL 

儚いから美しいのかもしれませんね

無駄に足掻くのは、見方を変えれば醜いですが、美醜一体でもありますし
#2000[2015/05/19 22:13]  blackout  URL 

Re: blackout様 COありがとうございます^^

> 儚いから美しいのかもしれませんね

まァ、美しい花を美しいまま留めるのは不可能ですからね。
人工的にドライフラワーにしてしまうと醜いし…儚い方がいいのかも知れません。
でも、人は美しいものを永遠に残したいと言う願望に駆られて悪足掻きもします(笑)
#2001[2015/05/20 00:02]  sado jo  URL 














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