シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

「▼未来戦艦大和」
未来戦艦大和 小説本編

未来戦艦大和 第3章 「沖縄水上特攻作戦」(3)

戦闘システム
女性砲術長・壱岐駒之助少佐が指揮する戦闘システム

彼らの会話が一段落したところで、草薙作戦参謀が話を切り出した。
「さて、我が艦隊の位置を掴んだ敵は、これからどう出て来るでしょうかね」
「航海長はどう思われますか?」羽生は、わざと草薙の話を成海航海長に振った。
「多分、沿岸部を航行している間は仕掛けてこんでしょう」成海航海長はそう答えた。
「どうして分かります?」話を振られた草薙は、逆に成海航海長に尋ねた。
「敵は本艦隊に航空支援がない事を知らない。沿岸部で仕掛けると、内地から飛び立った迎撃機に襲われる危険性がある。おそらく、艦隊が洋上に出てから、自分達に有利な条件下で仕掛けて来るでしょうね」
「僕もそう思います」羽生は、成海航海長の意見に同意した。
「そうなると、洋上に出てからが危ない…と言う事になりますね」来島参謀長がそう言った。
「南下すればするほど雲が厚くなってます。防空戦はやりにくくなるかも知れませんね」春日情報参謀が心配そうに言った。
「確かに、低く垂れ込めた雲間から飛び出して来て攻撃されたら厄介な事になりそうだ」草薙も、春日の意見に同意した。
「と、言って、南下して洋上に出ない訳にはいかない…か」
「僕に少しばかり考えがあります」羽生は、にっこりと微笑んでみんなにそう言った。

「ここが大和の戦闘を司る中枢になります」
 羽生が遼と亮を案内したのは、扇形の雛壇が並んだかなり広いスペースだった。
「やァ、駒之助さん。海軍特務機関の雨雲少佐と陣内大尉をご紹介します」
「よろしくお願いいたします」遼と亮は、扇の要の中心に位置する椅子に座っている人物に敬礼した。
「あァ、さっきの英雄さんっすか」
 頭に掛けていたレシーバーを外してこちらを振り向いたのは、何と女性の指揮官だった。
 羽生よりずっと年上に見える女性で、決して美人ではないが、どこか可愛気のある顔をしていた。
「彼女はね…下の名で呼ばないと怒るんですよ。砲術長の壱岐駒之助少佐です」羽生が、小声で遼と亮に言った。
「何、こそこそ話してるんっすか?司令長官」
「いや、駒之助さんは大和の全火砲を統制しているすごい人だって話していたんですよ。巡洋艦「青葉」の砲術士から腕を見込まれて戦艦大和の火砲担当に抜擢された凄腕の砲術長だってね」
「何、おだててるんっすか…何も出ませんよ。それよりお二人に聞きたいんっすが、敵の全艦隊が沖縄に集結してるって本当っすか?」
「全艦隊…と言うほどではありませんが、主力部隊の大半は沖縄方面に集まってますね」遼はそう答えた。
「じゃ、そいつらをぶっ潰せばアメリカに勝てる…って事っすね」
「ははは…相変わらず駒之助さんは剛毅だな~ …そう簡単に行けば苦労はしないんだけどね」
「なぁに、思いっきり46センチ砲を喰らわせてやったら、あいつらおったまげて跳んで逃げるに決まってますよ」
「分かりました、分かりました…その意気でお願いします。頼りにしてますよ。駒之助さん」
「任せて下さいっす!司令長官」駒之助は小さな…いや、ほどんどない胸を叩いてそう言った。

~続く~

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~ Comment ~


こんばんは~♪
対空ミサイルならいざ知らず、巨大砲弾とはずれてますねー。
未来戦艦というより幻の過去の戦艦搭乗兵士に女性がいる摩訶不思議な話ですね。
#3088[2015/11/27 19:17]  まり姫  URL  [Edit]

Re: まり姫様COありがとうございます^^

> 対空ミサイルならいざ知らず、巨大砲弾とはずれてますねー。
> 未来戦艦というより幻の過去の戦艦搭乗兵士に女性がいる摩訶不思議な話ですね。

この未来世界は、ある時点で私達の世界と枝分かれした異世界になります。
ある時期まで、科学は急速に進歩しましたが、現在は過去と未来が混在した形になってます。
どうしてそうなったのか?なぜ女性兵士が多いのか?は、物語の中で明らかになって行きます。
ちなみにこの世界にミサイルはありません…ある兵器が進歩し、まったく役に立たなくなった。
さて、大和の主砲から発射されるのは、果たして巨大な砲弾なんでしょうか?まだ謎です(笑)
#3089[2015/11/27 19:32]  sado jo  URL 

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#3090[2015/11/27 20:12]     

枝分かれした世界がどんな展開をしていくのか。
そちらを選んでいたら、どんな未来がまっているのか、楽しみです。
#3091[2015/11/27 20:47]  マウントエレファント  URL  [Edit]

Re: m様COありがとうございます^^

リンクいたしました。今後ともよろしくお願いいたします^^
「46センチレールガン」威力ありそうです。確かにミサイル攻撃は効かなくなりますね。
でも、この異世界の大気は粒子が粗く濃密です…なぜそうなったか?は次回に説明します。
物体の飛行速度は極端に遅くなり、大気の抵抗を受ける飛行物体のエネルギー効率も悪い。
あ、妄想はお互い様ですので、お気になさらずに…寧ろ、妄想を楽しみましょう♪
#3092[2015/11/27 21:47]  sado jo  URL 

Re: マウントエレファント様COありがとうございます^^

> 枝分かれした世界がどんな展開をしていくのか。
> そちらを選んでいたら、どんな未来がまっているのか、楽しみです。

いずこの世界も人がいる限り、人の欲望が絡んでドロドロになってるはずです(笑)
欲望の為に兵器を作り、欲望の為に戦争をする…この異世界でもそうなってる様です。
こっちの世界では、ISとの戦争がいつの間にかロシアとトルコの欲の絡んだ戦いに発展しそう。
人間って、欲に目が眩むと未来が見えなくなる様です…さて、どう打開するかお楽しみに^^
#3093[2015/11/27 22:01]  sado jo  URL 

色々見ていると、各国の思惑が複雑に絡み合っているのがわかりますね

フランスもロシアもアメリカも、古くなった武器を使いたいだけなんじゃ?って気がしなくもない(汗)

1枚岩でISを掃討しよう、とはならなそうですね

利害が一致するところは協力するけどさ…

って感じでしょうね

あれですかね

この世界で発達した武器は、抵抗の影響を受けないものかなと思ったりしました

何か?って言われるとすぐには思いつきませんが(汗)
#3094[2015/11/27 22:43]  blackout  URL 

Re: blackout様COありがとうございます^^

> 色々見ていると、各国の思惑が複雑に絡み合っているのがわかりますね
> 1枚岩でISを掃討しよう、とはならなそうですね
> この世界で発達した武器は、抵抗の影響を受けないものかなと思ったりしました

ISとの戦いが、ロシアとNATOの同盟国トルコの戦いになるとは、欧米も想定外でした。
一歩間違えば、ウクライナの時より、NATOとロシアがぶつかる第三次大戦の危機に発展します。
勿論、欧米とロシアが中東を巡って戦い合えば、ISやアルカイダの思惑通りになりますね(笑)
武器については、我々の世界の武器はほぼ抵抗を利用して相手を破壊する様に作られてますね。
例えば銃砲弾は、身体や物体に当たって、それを破り、爆発して破壊する構造になってます。
原理は弓矢と同じで原始的です…物質の内部構造自体を崩壊させる武器が出来たら革命です(笑)
#3095[2015/11/28 00:19]  sado jo  URL 

沿岸近くで航行している間は、
航空支援が予想されるから敵も動かない。
でも、洋上に出ると航空支援の傘がないから打って出てくると考えると、
どう敵の襲撃から守るかが肝ですね~。
#3096[2015/11/28 21:59]  ツバサ  URL 

Re: ツバサ様COありがとうございます^^

> 沿岸近くで航行している間は、航空支援が予想されるから敵も動かない。
> でも、洋上に出ると航空支援の傘がないから打って出てくると考えると、
> どう敵の襲撃から守るかが肝ですね~。

史実では、数隻の潜水艦が尾行してたし、何度も偵察機が監視にやって来たそうです。
でも、坊の岬までは海軍の護衛機が付いてたので、うかつに攻撃はして来なかったらしい。
洋上に出てから、低い雲の間を利用して一挙に襲い掛かって大和を撃沈した…となってます。
羽生は異世界の武器と、気候の兼ね合いを考慮して何か策を講じるのでは無いかな(謎笑)
#3097[2015/11/28 22:26]  sado jo  URL 














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