シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

随想/論文集

自由と民主主義を履き違えている日本人に与う

嵐の帆船

アメリカ国民が、横柄な態度をしている議員や役人に言う決まり文句がある…「俺は納税者だ!」
他の誰でも無い。国家はあなたが支えてやっている。あなたが国家の主人であって、あなたが国家の下僕では無い。
だから、国家はあなたに命令する権利は無い。あなたが国家に命令する権利を有している。そこを履き違えてはならない。
(国会や地方の)代議員や役人はあなたの手足であって、あなたは彼らの頭である。あなたは手足を使う権利を持っている。
間違っても彼らの手足となってはいけない。アメリカ人はこの信念があるから、どんな事があっても国家の奴隷とはならない。
対して、この信念が無い日本人は、国家は自分の上に立つものだと考えている。だから簡単に国家の奴隷となってしまうのだ。
手足の言う事に唯々諾々と従っている日本人は民主主義に無知すぎる…あれが正しい民主主義のあり方だと確信している。

人は誰しも楽をしたい。どうせ仕事をするなら楽に出来た方が良い…国家を構成する代議員や役人も人間だからそう考える。
自分達に都合のいい法律を作って、出来るだけ国民を縛り付け、楽な政治をやろうとする…それが権力者の考える事である。
だから、権力者は自堕落になって腐敗する。そのツケは必ず国民に返って来る。国家に楽をさせた国民は必ず泣く事になる。
アメリカ人は日常茶飯事に国家と喧嘩をする。決して国家に楽をさせない。権力(人間)の本質をよく知っているからである。
あのリンカーンやケネディでさえ、常に国民の批判を浴び、叩かれながら仕事をした。だから偉大な仕事が出来たとも言える。

順風満帆で楽な船旅をしてたら、果たしてクリストファー・コロンブスは新大陸にたどり着けただろうか?
人は苦難に遭わなければ、成長せず進歩もしない。国家とて同じ…金床の上で、国民に打たれて鍛えられてこそいい国家になる。
国民が鍛冶屋の役目を放棄して、なまくら刀にすれば、必ず国家は楽をする為に権力構造を作り、国民を統制し腐敗してしまう。
最近、どこかの地方や、新聞社、TV局を槍玉に挙げる国民もいるが、彼らは大きな心得違いをして、民主主義を危うくしている。
意見の正しい、間違いは時々の時代背景によるので問わない…だが、国家を金床の上で打つ国民は、いつの時代でも必要である。
国家を叩いてこそ、自由と民主主義は成長し進歩して行くからだ…アメリカ人は、二百年もの間それを倦まず弛まずやって来た。
だから日本国民も国家を甘やかさずに叩かなければならない…千本ノックを浴びせ、反吐が出るほど走らせて国家を鍛え上げる。
国民がいい鬼監督や鬼コーチであればあるほど、国家はいいスラッガーやピッチャーや、フォワードやディフェンダーになれる。
国会議員の中にも良い素材はいる。国民が鍛え上げてやれば民主主義のいいスラッガーやフォワードになれるだろうと思える。
今は、国民が甘やかして楽をさせてるから、党にべったりへばり付いて上の顔色をうかがういじけた小者にしかなっていない。

私は、人類史上初めて奴隷を解放したホワイトハウスのリンカーン像を見る度に、いつもアメリカ国民をうらやましく思う。
世界に誇れる政治家を持てたのは、金床の上で、よく国家を叩き上げて鍛えて来たアメリカ国民の努力の賜物だと尊敬する。
統制を口にする様な日本政府は、まだまだ半人前の民主主義国家だ…アメリカの様な一人前の民主主義国家には到底及ばない。
沖縄も、朝日新聞も、TBSもどんどん国家をしごいてやっていい…それで逆上したり、めげる様な政府は日本国民には必要無い。
自民党も民主党もつべこべ言わずに国民の批判をありがたく受け取れ!アメリカ人もそうやって来たから今のアメリカがある。
例え今はなまくら刀でも、金床の上で、国民に鍛えられて行く内に、自由と民主主義の信念を植え付けられた優れた名刀になる。
やがてその中から、人類史上初めて核兵器を廃絶する様な大仕事をやってのける日本のリンカーンが必ず出て来ると思っている。
世界の誰もが仰ぎ見るそんな人物の像が国会に建った時、日本は初めてアメリカと肩を並べる民主主義国家になれるだろう。
それまでどうか国民は鬼監督、鬼コーチになって国家をしごいてやってくれ…一人前の選手に育てるのは大変だがやるしか無い。
最期まで日米開戦に反対し、東條英機に追放された元海軍大臣の「米内光政」は、マッカーサーの民主主義発布を聞いて言った。
「これで、日本は良い国になる。だが、日本人が民主主義を理解し、本当の自由を獲得するには後二百年は掛かるだろうな」と。
確かに、アメリカも二百年掛かった。民主主義発展途上国の日本人はもっと努力しなければ本物にはなれないと思う。
思えば明日は「日米開戦の日」になる。国家の奴隷と化して、あの悪夢を喜んでいた旧日本人の事を忘れてはいけない。

~続く~

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~ Comment ~


こんにちは^^

環境が変わる、異なる環境へ移住することで生き物はそこに適した形に進化してきたから
多種多様な生き物が世界中に生息して豊かな自然を形成している。
何か言ってくれるのはまだ変化(進化)に期待しているわけだから
言ってくれる人がいるだけまだ有り難いと思ったほうがいいのにね。
#3130[2015/12/07 09:47]  西條すみれ  URL 

こんにちは🎶

>自分達に都合のいい法律を作って、出来るだけ国民を縛り付け、
>楽な政治をやろうとする
このような事実を「恥」と思えない人物がいるんですね。
それが我が国の代表であるとは情けなく感じます。

>沖縄も、朝日新聞も、TBSもどんどん国家をしごいてやっていい…
>それで逆上したり、めげる様な政府は日本国民には必要無い。
圧力にめげないで真実の発信をお願いしたいと思います。
先日の「岸井成格」さんが叩かれているのは残念でした。
「負けないで!」・・・信念を通してほしい方々です。
#3131[2015/12/07 12:47]  kanmo  URL  [Edit]

Re: すみれ様COありがとうございます^^

> 何か言ってくれるのはまだ変化(進化)に期待しているわけだから
> 言ってくれる人がいるだけまだ有り難いと思ったほうがいいのにね。

スポーツの監督やコーチは良い選手にしようと思うからしごいてるんです。
こいつはダメだ!と見捨てられたが最期…後は堕ちる所まで堕落するだけだ。
意見は違っても「良くなれ!」と国家にやかましく言う国民は貴重な存在です。
みんなが黙ってしまった国家は、歴史的にも必ず不良国家になって破滅してます。
国民の言う事は、例えそれが国家の意に沿わなくとも、ありがたく受けよ!
#3132[2015/12/07 13:20]  sado jo  URL 

Re: kanmo様COありがとうございます^^

> >自分達に都合のいい法律を作って、出来るだけ国民を縛り付け、
> >楽な政治をやろうとする
> それが我が国の代表であるとは情けなく感じます。
> >沖縄も、朝日新聞も、TBSもどんどん国家をしごいてやっていい…
> >それで逆上したり、めげる様な政府は日本国民には必要無い。

政治家のみならず、人は誰でも自分に都合のいい仕組みを作って楽しようとします。
人間である以上仕方が無い(笑)だが、そんな国家は嵐が来た時に耐えられない。
統制国家にして楽した日本は、70数年前に嵐に耐えられずガタガタになったでしょ。
日本人に必要なのは、どんな時にも、踏ん張れる、耐えられる、我慢強い国家です。
国民が言ってくれる内が花です…何も言わなくなったら見捨てられて堕落するだけ。
#3133[2015/12/07 13:51]  sado jo  URL  [Edit]

話はちょっとずれますが

私は、黒人を奴隷にせず、臣下に加えた織田信長を誇りに思う。
いつまで奴隷制をやっていたんだよ。
と思っちゃいますけどね。
#3134[2015/12/07 18:55]  しのぶもじずり  URL  [Edit]

こんばんは~♪
ドキュメンタリー映画監督マイケル・ムーアは著書の「アホで間抜けなアメリカ人」と民主主義のイロハも知らないアメリカ人をこき下ろしています。
表向きは自由と民主主義の国と錯覚をしがちですが、統治システムそのものが民主主義とはかけ離れていて、日本とそれほど変わらないお粗末な三流国であると私は理解しています。
エイブラハム・リンカーンは確かに奴隷制度を廃止しました。
しかしながら、人種差別まで廃止するとは言っていません。
現代になっても黒人、アイルランド系、先住民族・黄色人種、中南米諸国からの移民(いわゆるマイノリティ)への差別は他国では想像もつかないほどひどいものです。
ケネディはアイルランド系移民の出身ですが、父親が莫大な資産を一代で作り上げのし上がったからこそ上院議員から大統領までのし上がることがではました。
これはほんの一握りの富裕層の仲間入りをしたからこそできたものです。
決して自由で民主主義が発展して個人の尊厳が尊重されているからではありません。
米国籍をもつ国民の半数程度しか投票権がない国が果たして民主主義の進んだ国といえるのか。
民主主義とは人民があらゆる権限を有して、人民が統治する手段として国家を成立させるもので、統治システムでいくらでも変更できるなどというのはそもそも民主主義とは相いれないものです。
米国の猿真似などする必要はなく、日本国憲法の民主的条項を守りぬき、その立場に立つ人民の代表を選出する平等な選挙制度の制定こそ日本には求められているのではないかと思いますね。
アホで間抜けな日本人になりたくないのなら世界人権宣言を見習うべきですね。
#3135[2015/12/07 19:03]  まり姫  URL  [Edit]

Re: しのぶもじずり様COありがとうございます^^

> 私は、黒人を奴隷にせず、臣下に加えた織田信長を誇りに思う。
> いつまで奴隷制をやっていたんだよ。と思っちゃいますけどね。

織田信長は、武士も平民も同等に扱った画期的な為政者でした。
だけに権益を持つ地頭や地主、信者を仕切る坊主に嫌われて暗殺された。
独裁的ではあったが、理念を実現してたら日本のリンカーンになれたかも知れない^^
家康が、また元の封建制身分制度に戻してしまって、日本の進歩を遅らせましたね。
#3136[2015/12/07 19:45]  sado jo  URL 

Re: まり姫様COありがとうございます^^

> 決して自由で民主主義が発展して個人の尊厳が尊重されているからではありません。

自分は国民の意思が通る国家なら、資本主義だろうが、社会主義だろうが制度は問わない。
日本人から見て、幾ら良い法案だと思っても「銃規正法」はアメリカでは通っていない。
一方、国民の75%が反対・審議継続を求めても、集団自衛権を含む安保法は通ってしまう。
首相が良くても国民がダメと言えばダメ、大統領がやると言っても国民が反対すればダメ。
国がやる事の良し悪しより、国家が国民の意思に従う事が民主主義だと思っています。
#3137[2015/12/07 20:09]  sado jo  URL 

国家が絶対だと思う人もいれば、
国民が主体であるべきだという人もいますね。
現状、国民が主体とは言いづらいですが、
このままが正しいのか、変えるべきなのか、
結局は一人ひとりが考えて答えを出すしかないですしね(・ω・)
#3138[2015/12/07 20:23]  ツバサ  URL 

選挙権のほかに、納税拒否権があったらなぁと思うときがあります。
なんで欠陥品に金を払わなければならないだ~って感じです。
#3139[2015/12/07 20:33]  マウントエレファント  URL  [Edit]

Re: ツバサ様COありがとうございます^^

> 国家が絶対だと思う人もいれば、
> 国民が主体であるべきだという人もいますね。
> 現状、国民が主体とは言いづらいですが、

まず、個人が何を言おうが、何をしようが、何処へ行こうが自由(犯罪は除く)が確保される事が前提になります。但し、自ら組織や国家に従う自由も自由意志です。それに反するのが奴隷制です。
次に、国家は国民に従わねばなりません。但し、国家は国民生活の為に、国民合意で決めた徴税やその他の行政を行う強制権を持ちます。そこでは国民は、自分達で決めた事に従う義務があります。
つまり、個人は自由ではあるが、国民としての義務を負うのが民主主義ですね^^
一般的に、民主主義国家は個人の財産や自由意志に干渉出来ないので、格差が開いたり犯罪が多くなったりします。統制国家は個人を強制下に置きますから、見た目は安定してる様に見えます。どっちがいいでしょう?(笑)
#3140[2015/12/07 20:56]  sado jo  URL 

Re: マウントエレファント様COありがとうございます^^

> 選挙権のほかに、納税拒否権があったらなぁと思うときがあります。
> なんで欠陥品に金を払わなければならないだ~って感じです。

ははは…「何で俺達の税金で生活保護をしなきゃならん」とネトウヨさんも言ってますね。
民主主義国は個人の自由がありますが、同時に個人は社会を維持する為の納税義務があります。
一挙両得と言う訳に行かないのが民主主義ですね。確かに日本政府は欠陥の多い商品です(笑)
でも、国民は政府をバージョンアップしたり、修繕する権利があり、責任もありますからね^^
#3141[2015/12/07 21:09]  sado jo  URL 














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