シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

随想/論文集

来るべき世界(3) ~政治をダメにしたインターネット~

モスクと教会
隣合わせの教会(右)とモスク(左)には無理がある

選挙の度に「誰がやっても同じ」と言う声を聞きます。事実投票率は年々低下し、支持政党なしと言う人が増えています。
これは日本だけの現象ではありません。かっては70%以上の投票率だった先進民主主義国の欧米でも同様の事が起きています。
彼らも「誰がやっても政治は変らない」と思っているのです。人々は、なぜ民主主義を捨てて選挙に行かなくなったのでしょうか?
それは大半の国の政治がテンプレート化したからです。つまり、どこをどういじっても、システム化されたテンプレートの範囲内。
どんなに優れた政治家でも枠の外へ出られない。このテンプレート式政治システムを作ったのは世界的なインターネットでした。
言わば、現代の政治家はロボットシステムに動かされている様なもので「誰がやっても同じ」政治しか出来なくなっているのです。
ならばいっそスティーブン・ホーキング博士が言う様に、優れたAI(人工知能)に全てを任せた方が、ずっと良い政治が出来ます。
AIなら利権も絡まず、無駄な公共事業はぜず、全国民の資産を掌握して公平な課税をやります。貧富の格差も解消されるでしょう。
私利私欲がなく、手心も加えませんから遠慮なく富裕層に課税します。電気代だけで維持出来ますので、議事堂も必要ありません。
政治と金の問題もなくなり、各国が抱える膨大な財政赤字も解消され、保険や年金等の負担は減り、充実した福祉社会になります。
そうなると代議士と言う職業自体がなくなってしまう訳で、AI導入に当たっては議員先生方のかなり激しい抵抗が予想されます(笑)
現実には、十年以内に導入可能なくらい技術は進んでいるらしいですが、まぁ、後は国民の皆様の判断にお任せするとしましょう。

さて、現実の話に戻ります。
現代政治が、あらかじめ設定されたテンプレートのプログラムの中でしか機能しない以上、それ以上…それ以外の事は不可能です。
例えばそれは、プログラムで動いているコンピューターシステムの何かをいじると、思わぬ所に不具合が生じて来るのと同じです。
そこで、慌ててその部分を修復しようすると、また別の箇所が悪くなる…そうなるともう全体が手が付けられない状態になります。
しかもこの政治プログラムは、あくまでも国家を対象とした平均的OSで、個々の地域の特殊な事情までカバーしてはいないのです。
なので、この型にはまったテンプレートに何かを期待するのは無理な話…個々の地域の問題は、地域で解決していただくしかない。
ところが、このテンプレートには国家の憲法や法律が刻まれていて、どんな事情があろうが、地域はその範囲内でしか動けません。
そうなると、それぞれの地域や集団が抱える個別の問題を解決する方法はたった一つしかない…それはテンプレートの外に出る事。
 
イスラム教徒が側にいては恐いでしょ…移民の外国人に職を奪われるのは嫌でしょ…銃を持ってるかも知れない黒人は恐いでしょ
…麻薬を持ち込んで来るヒスパニックは嫌でしょ…何をするか分からない米兵は恐いでしょ…近所にいる在日外国人は嫌いでしょ。
要するに、モスクと教会を並べ様とするから問題が生じるのであり、白人教会の隣に黒人教会を建てるから暴力沙汰になるのです。
別に、昔の南アフリカの様な暴力的な人種隔離をせよと言っているのではない…嫌な相手とは接触するなと言っているだけです。
それを無理に我慢してたら、嫌悪感や憎しみが増大し、アメリカの様にマトモな日常生活が壊れて、暴力がはびこってしまいます。
ならば、英国はそれぞれの地域ごとに分離すべきだし、アメリカも、白人と黒人、ラテン人は住み分けて独立国を建国して下さい。
アラブのスンニ派とシーア派は地域ごとに独立すればいいし、沖縄も独立して米国政府と交渉し、基地を撤去してもらったらいい。
国家単位の政治にはもう限界が来てるんです…今のテンプレート政治では、あなた方の閉塞状態を解決する事が出来ないんです。

インターネット時代だからこそこんな事が言えます。インターネット以前なら、口が裂けても国家からの分離独立などは勧めない。
確かにインターネットは個性の違いを炙り出し、国や世界を分裂させる引き金になった…けれども国家に代る受け皿も作り上げた。
自分は考え方の異なる人々に同類感を感じます。彼らは意見が違ってはいても、実の所は似た様な状況の中でもがいています。
思い切って国家と袂を別ったらいいのです。最初は苦しいかも知れないが、あなた方の小さな地域国家は未来への希望があります。
自分はその未来への希望を充分知っているし、小さな地域国家が今の大きな国家よりも繁栄する確かなシナリオも描けます。

~続く~


映画“マトリックス”のサウンドトラックテーマ 作曲・演奏:ドン・ディビス 

実は、映画「マトリックス」はテンプレート化された国家と、自由を求めてその枠外に出ようと闘う人々を描いた作品でした。
ネオが自由人を表していて、エージェント・スミスが国家権力の代理人だった事を、みなさんは余りご存知なかったかと思います。
映画人と言う人達は、しばしば時代を先取りした象徴的作品を作るものですが、現代の世界は、まさにそれが現実となっています。
テンプレート化された国家は、テロも極右ナショナリズムも止められません。そんなプログラムはインプットされていないからです。
武力で無理に止めようとすれば、世界は余計に混乱し崩壊が加速します…世界を別のプログラムで再構築するのが最善の策です。


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米国では人種差別による警官の黒人射殺が立て続けに起きている (暴力描写あり、閲覧注意)

ペンギンとアシカは同居していても争い合う事はありません…それぞれの関心が別々の所にあるからです。
けれども、白人と黒人を同居させると争い合って殺し合う…これはそれぞれの関心が同じ所にあるからだろうと思えます。
ところが、その争い合う白人と黒人は、なぜか女を巡って争う事は稀にしかない。性的な関心が違うからなのでしょうか?
白人と黒人の争いを止めさせるには、双方の間に仕切りを入れるしかない…冷戦時代は共産圏と自由圏の間に仕切りを入れました。
思えば、あの時代は大変落ち着いた時代でした。こちらはあちらの出来事に関心がなく、あちらもこちらに関心がなかった様です。
インターネットが国家をグローバル化し、異なる人や文化を無理やり同居させてしまった…その結果として現在の災悪を招きました。
人は、まだ異質なものを認められるほどの段階にまで進化していないらしい…未だに猿同様縄張りに拘り、毛色の違う猿を排除する。
悲しい事だがそれが事実です…人が開けた世界を作るには未だほど遠く、人種や民族ごとに住み分けた方が人々は落ち着くだろう。
国家に拘る政治家の気持ちは分かるが、社会に憎悪が満ち溢れ、復讐の連鎖で世界が血に染まるよりも、国家を解体した方がよい。
イスラム教徒はイスラム教徒同士。白人は白人同士。黒人は黒人同士…各々、同じ者同士が小さな地域国家に分かれるべきです。
 
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~ Comment ~


このまま機械が発達すればヒトはいらなくなるのでは? と思うことはありますね。
なぜか外国人や日本人よりも宇宙人のほうが信用できます(笑)。
というのは半分冗談ですが、私もテンプレートは嫌いです。
賛成できるものはそのまま使いますが、結局どうしても自分のやり方になってしまう。
でも私のやり方に納得できない人も当然ながらいます、私が一番やりやすいやり方だから。
個々をまとめるにはそこが難しいんですよね。都知事もどうなるやら。
#4573[2016/07/24 23:39]  西條すみれ  URL 

Re: すみれ様COありがとうございます^^

> このまま機械が発達すればヒトはいらなくなるのでは? と思うことはありますね。
> 賛成できるものはそのまま使いますが、結局どうしても自分のやり方になってしまう。
> でも私のやり方に納得できない人も当然ながらいます、私が一番やりやすいやり方だから。

今のテンプレート型政治なら、機械(AI)にやらせた方が、遥かに効率的ですね。
人間の個性や地域の事情、人種・民族・宗教を無視して、多数決で物事を決めて、
全部同じ型にあてはめる…けれど、人は政治がやる多数決の結果に納得していない。
だから、世界中が荒れまくっている…個別対応が出来ない現代政治の欠陥です。
インターネットには選択肢がたくさんあるが、政治にはないですからね><
#4574[2016/07/25 10:54]  sado jo  URL 

こんにちは~♪
今の世界は国家権力が都合のいい選挙制度を敷き、多様な声を封殺するようになったから投票率も下がっているのであり、インターネットが発達したから投票率が下がったのではありません。
国家権力が国民に対して二者択一を迫るようになり、その枠から外れた人は選択のしようがないから投票に行かなくなったのです。
国民の多様な声が反映される制度に変えると物事を決めるのに時間がかかりますが、これこそ民主主義なのに、それを否定し続けた結果政治的無関心層が増えただけで、選挙制度を変えるだけで世の中がらりと変わるでしょう。
インターネットの果たしている役割を否定するものではありませんが神皇ではありません。
人工知能がいくら発達しても人間の思考能力には絶対に勝てません。
何故なら人間は思いがけない発想を突然できる能力を持っているからです。
人間の脳のすべてを真似ても、あくまでマネであり思考だけは100%真似ができないでしょう。
機会が人間を支配することなどあり得ませんね。
所詮人間が作り出したものですから。
#4575[2016/07/25 17:58]  まり姫  URL  [Edit]

追伸です。
言い忘れましたが大切なことですので触れておきますね。
sado joさんの考え方はアパルトヘイトそのものの発想です。
人種隔離などとんでもないです。
米国における白人たちは全員移民であり、黒人やヒスパニック系といがみ合う資格そのものがないことを知るべきでしょう。
白人至上主義こそ地上から解消すべきで、世界中が資本主義社会を克服すれば帝国主義も姿を消し、無用な争いもなくなるでしょう。
ネルソン・マンデラやマハトマ・ガンジーから学ぶべきなのが今に生きる私たちの責任だと思います。
#4576[2016/07/25 19:08]  まり姫  URL  [Edit]

Re: まり姫様COありがとうございます^^

> 今の世界は国家権力が都合のいい選挙制度を敷き、多様な声を封殺するようになったから投票率も下がっているのであり、インターネットが発達したから投票率が下がったのではありません。
> 国家権力が国民に対して二者択一を迫るようになり、その枠から外れた人は選択のしようがないから投票に行かなくなったのです。

まず、インターネットが世界をグローバル化して、国際経済システムを作り上げた。
各国家はそれに自国のシステムを合わせて行った。結果として平均化された国々が出来た。
先進国には連立政権の国も随分ありますが、与党でも、野党でも政治状況は大して変りません。
なのでテンプレート政治の弊害が出て来てる…国家と言う組織そのものが限界に達してますね。
世界の人々が、それに苛立って荒れているなら、再構築し直す必要も出て来ると思いますが。
#4577[2016/07/25 19:24]  sado jo  URL 

Re: まり姫様COありがとうございます^^

> 米国における白人たちは全員移民であり、黒人やヒスパニック系といがみ合う資格そのものがないことを知るべきでしょう。
> ネルソン・マンデラやマハトマ・ガンジーから学ぶべきなのが今に生きる私たちの責任だと思います。

貴女の理想はよく分かります。元より自分は人種差別主義者でも、隔離主義者でもありません。
どうしても一緒に住めないなら血を見る前に(もう見てるけど)離婚しなさいと言ってるだけ。
財産を綺麗に分けて出直せばいい…但し、インディアンを居留地に収容するやり方は認めません。
なぜ、どの人種も民族も流血に至るまでやり合うのか?本来、離婚調停は国家がやる仕事です。
ところが、国家は指を咥えて見ているか、ひどい国だと片方に加担して余計に流血を煽ってる><
人々が異質な者を認めるには、まだまだ時間が掛かる…当分は別れて暮らした方がいいですよ。
#4578[2016/07/25 20:38]  sado jo  URL 

そういえば、英国は、今もそうなのかもしれませんが、旧共産圏の人たちが多く亡命してたそうで、その人たちはその人同士、いわば同胞同士でかたまって暮らしてたらしいですね

いわば自然界における棲み分けなのかもですね

これだと争いは起きにくいでしょう

まぁ、嫌なものは嫌で変わることはないですからねぇ

そして、みんながみんな快・不快以外のニュートラルの精神を持てるわけでもないでしょうし

ニュートラルの精神をみんなが持てたら、犯罪は起こらない気がしますが、まぁ無理でしょう
#4579[2016/07/27 17:01]  blackout  URL 

Re: blackout様COありがとうございます^^

インターネットの力で巨大化した企業が利益を求めて、国家の覇権主義的武力に乗っかり、世界を無理やりグローバル化しようとしたのが、今日の災いの元凶だと思います。
かっての大国植民地主義が、グローバリズムに代っただけで、中身は大して変らないんですね。
それが反発を招いて、地域主義(ナショナリズム)や人種主義、民族主義を台頭させてしまった。
これを放っておくと、余計に暴力が拡大する…IS一つ潰しても、第二、第三のISが幾らでも出る。
国家に拘らず、世界を整理し直して再構築し、住み分けさせるのが最も暴力を収拾する方法です。
でないとこの先何百万人の死人を出すか分からない。人は力や金だけでは納得させられないです。
世界のグローバル化に関った企業や国家は責任を取りなさい…それとも、もう一度世界大戦をやって、多大な犠牲者を出してから世界を再構築しますか?(笑)
#4580[2016/07/27 18:19]  sado jo  URL 














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