シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

▼まぼろし

まぼろし 序文 「二人の偉大な先生への思い」

上原先生と金城先生
若き日の上原正三先生と金城哲夫先生

<魔法少女まどか☆マギカの作者「虚淵玄氏」もくぐった異世界への門>
昭和の時代「円谷プロダクション」に在籍していた私は、企画室で行われている討議が気になって仕方なかった。
それで仕事の合間を縫って、自分で考えた「作品のプロット」などを携えて、しばしば企画室を訪ねる様になった。
当時の企画室は「金城哲夫先生」「上原正三先生」を始め「佐々木守先生」「市川森一先生」などのそうそうたる脚本家の方々が顔を連ねていた(Wikipediaで検索すれば、どれほど凄い人達だったか分かります)
そんな方々は、恐いもの知らずの若造の話を「君の発想は斬新だね~」「そのネタもらった」などと面白がって聞いて下さった。
今でも忘れはしないその日の事を…私は金城先生の所へ、自分で作ったプロットをお見せしに行った。それはこんな話だった。
<古代の地球には、別の種族が住んでいて平和に暮していた。今の人類はその種族に侵略戦争を仕掛け、強引に地球を奪ってしまった…以下は長くなるので省略>
そんなプロットだったが、金城先生の目が急にキラキラ輝き出だしたのを、今でもはっきりと覚えている。
私は「人間の醜い欲望」を描いたつもりだったが、先生は、幼い頃体験された「日米に蹂躙された沖縄の悲劇」に重ねられた様だった。
私のプロットは、先生の手によって「ウルトラセブン」の「ノンマルトの使者」として脚本化され、シリーズの中でも、高い評価を受けた事は嬉しかった(他にも色々あった様な気はするが、はっきり記憶に残っているのはこの作品)
「人類の側を悪役にした物語」は、当時は無かったらしく、どうやら私が最初の発案者だったようだ。
だから後に「ジェームズ・キャメロン」が作った「アバター」を見てニヤリとした「ウルトラセブンを見たな~」って…(笑)
金城先生の故郷「沖縄」は古来より、度々日本人(ヤマトンチュー)の侵略を受け、太平洋戦争では本土の盾にされ、悲惨な目に遭った(今現在も、なお本土のツケ(米軍基地)を払わされている)
先生の母上は、戦争の戦火に巻き込まれて足を失われ、不自由な体で先生を育てられ、東京へ送り出された偉大な母君であられた。
後に金城先生は、その天才的な発想で「円谷プロダクション」の名を一躍世に高らしめた「ウルトラシリーズ」の原作者となられた。
そして、政府主催の「沖縄海洋博覧会」の企画委員に選ばれ、沖縄と本土の架け橋となるべく活動の最中に、若くして事故死されてしまわれた事が残念でたまらない。

一方の上原先生は、鬼才とでも呼べる様な方だった。正義感が強く、舌鋒鋭く、秀でた才能で理不尽な不正や悪を糾弾された。
胸を患っておられる中で執筆されながら、それでも、ヤマトンチューの子である私の拙い駄文に目を通して下さった。
後に「仮面ライダー」や「ゲッターロボ」など、たくさんのヒーロー物の脚本を書かれ、多くの少年・少女達に正義を教えられた。
余談だが、私の在籍中に先生は「円谷プロのマドンナ」とも言われた大変美しく可愛い女性(お名前は伏せる)と結婚された。
ご自身も日本人離れしたイケメンで、お似合いの美男・美女のカップルだった。奥様はきっと、懸命に胸の悪い先生の介護をされた事だろう。

今にして思えば、東京の砧にある「円谷プロダクション」は「異世界への門」が開かれている様な雰囲気のする不思議な空間だった。
当時から脚本家や監督さん達を始め、スタッフの方々には、どこか浮世離れしたコアな人々が多かったのを覚えている。
一世を風靡した「魔法少女まどか☆マギカ」や「Fate/Zero」の作者「虚淵玄氏」も、若き頃「円谷プロ」に居たそうである。
「ははぁ~、貴方もあの「異世界への門」をくぐってしまった一人か」と思った。道理で妙に同族の匂いがするはずだ(笑)
待てよ?そうなると虚淵さんは、言わば円谷プロの後輩…と言う事になる(こんなだらしのない先輩が言うのも申し訳ないが)
「ならば、毒を喰らわば皿まで…一人でも多くのファンを「異世界」に引き込み、我々の同族をたくさん増やしていただきたい」(笑)
虚淵玄先生の「金城哲夫」「上原正三」両先生を超える今後のご活躍を、心からお祈りさせていただきます。

沖縄で生まれ、幼い頃に悲惨な戦争を体験された両先生ではあったが、その後の姿勢は、まったく違っていた。
権力や戦争の悪を徹底的に糾弾していく上原先生と、それでもなお、それを許し更生させようとする金城先生。
悪は斬るべきか?斬らざるべきか?許すべきか?許さざるべきか?私はいつも両先生の心の狭間で揺れ動いている。
「シムーン第二章 ~乙女達の祈り~」もそうだが、この物語は、私が偉大な両先生に捧げる話として書き続けたいと思っています。
(シムーンの原作者「小山田先生」は、上原先生との接点がおありだと聞いたので、最初の作品に選びました)
ファンタジーあり、SFあり、ホラーあり、様々な要素を含みますが、作中にある両先生の心を汲んでいただければ幸いです。
怪獣の出現を期待される方は申し訳ないが「非日常的世界」に迷い込んだ人達の心の物語にしたいので、極力出しません(笑)


 
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<時事放談>
私が持っている某EU株(百万程だが)が、ここ数日で一気に1.4倍に跳ね上がった。
どうやら、ロシアを見捨てた投資家(ロシア本国の資産家も)の金が、ロシアから流出し、EUやアメリカなどに流れ込んでいるらしい。
しかし、私は「儲かった~!」と素直に喜べないでいる。大量の投資資金を失ってしまったロシア国民はどんどん貧乏になる。
権力者が煽るナショナリズムに浮かれて、今日の勝利に酔っているロシアの民衆は、明日はパンを求めてさまよう事になるからだ。
権力者達は、土地も資産も豪邸も持っている。国民が貧しくなったって食うには困らない。だが、貧しい一般庶民はそうはいかない。
太平洋戦争を起こした「大日本帝国の権力者達」のツケを支払ったのは「沖縄」や「広島」や「長崎」や、空襲を受けた地域の庶民だった。
「一将 功成りて 万骨枯る」 権力の図式はいつも同じだ。遠い外国の事だと思っている日本人は「明日は我が身」になる。
そう思う反面、正直「他人の不幸など関係ない。今、これを売って一儲けしよう」と思っている自分もそこにいる。
自分でも思う位だから、元々権力も金も持っている人間が、他人を不幸にしてでも儲けたい気持ちは分からぬでもない。
なのに「飢えと寒さに震えているロシアの子供や女性の姿」を想像すると、どうしても儲ける気持ちになれないのが悩ましい。
ロシアの冬は寒くて長い…早く春が来て、暖かくなればいいと思う。権力者に限らず、人間の欲望は解き放てば際限が無い。
「人として、人であれ」人の不幸を踏み台にして儲けるか?否か?人間には人としての心が必要であろう…と思う。
 
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~ Comment ~


えっっ!?
「ノンマルトの使者」って、佐渡さんのアイデアだったんですか!?
す…凄すぎます…((((゚Д゚))))

ウルトラXシリーズ、他の作品と同様に毎回拝見させていただいています。

ウルトラQは、世界観が好きで自分もよく観ました。(当然DVDでですがw)

こういうのを見ると、円谷プロの意思は今も脈々と受け継がれているんだなと感じてしまいますw
虚淵玄さんの手がけた作品を観た人が、また新たな異世界を生み出していくかもしれませんね(´▽`)

#76[2014/03/13 22:05]  gaean  URL 

Re: タイトルなし

ははは…大昔の事ですよ。今は年老いたただのド素人です(笑)
なのに、ネタだけは以前と変わらず、勝手に湧いて来ます。病気で書く力も無いのにね~~~;
伝統と言うのは凄いものです「まさか!のマドカですよ」(笑)今後も誰かに受け継がれて行くんでしょうね~
創始者の「円谷英二氏」(ゴジラの監督)や「金城先生」を初めとする方々が、それだけ偉大だった証拠でしょうね^^
#77[2014/03/14 00:24]  佐渡 譲(sado jo)  URL  [Edit]

凄いですね~♪

今晩は。
凄いですね~♪円谷プロでしたか…。尊敬!
『 ウルトラマン』リアルタイムでは観ていませんが
Sado joさんは 世界に羽ばたいていたんですね♪
#415[2014/07/04 22:14]  花音  URL  [Edit]

Re: k様 COありがとうございます^^

> 凄いですね~♪円谷プロでしたか…。尊敬!
> 『 ウルトラマン』リアルタイムでは観ていませんが
> Sado joさんは 世界に羽ばたいていたんですね♪

いや、世界に羽ばたくどころか、撮影現場でひたすら転げまわってました(笑)
小間使いの下っ端スタッフは、いつもこき使われて辛かったです~><
でも、たくさん良い人と出会いました。それが人生の財産ですね^^
#417[2014/07/04 22:44]  sado jo  URL  [Edit]














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