シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

アニメ /コミック

諸星大二郎 「マンハッタンの黒船」 ~今読んでおきたい漫画~

黒船

時は多分西暦21XX年頃、突如ニューヨークはマンハッタンの沖合いに現れた真っ黒い四隻の異国の最新鋭未来艦。
すわっ!侵略…と誤解した(多分、共和党強硬派)アメリカ政府は、新鋭ジェット戦闘機(今ならF22 ラプター)で迎え撃ちます。
だが、通商条約を結びに来た縁井(ペリー)提督率いる日本の未来艦の防護バリアーは、ミサイルを全て跳ね返してしまいます!

20世紀末、日本との貿易赤字で経済的苦境に立ったアメリカは、自国の労働者や製品を保護する為に「鎖国政策」を実施しました。
でも、自国保護の為にアメリカが世界に門扉を閉ざした後も時は流れ、日本を中心とした世界の技術は格段に進歩していたのです。
開国と自由貿易を迫る日本の前に、米国市民の世論は大きく割れて、アメリカ政府は攘夷か?開国か?迷ったまま立ち往生します。
連邦議会の過半数を占める(共和党)強硬攘夷派は「外国航空機撃墜法」や「外国船舶撃沈法」を制定して日本に立ち向かいます。
しかし、一方で自国の労働者や製品を保護しすぎた誤ちに気付いた維新の志士達が、アメリカの開国へと向けて立ち上がるのです。

空援隊(海援隊)を率いるカリフォルニアのリオ・サカモンド(坂本竜馬)。犬を連れたフロリダのサイモン・タクモーリ(西郷隆盛)
祖国アメリカの危機を何とか打開しようと奔走するカーツ・カシュー(勝海舟)など、どこかで聞いた様な人物達が登場します(笑)
極めつけは、彼らの開国を阻止する為に(共和党)強硬派が組織したNSPニュー・セレスティック・ポリス(訳せばそのまま新撰組)
NSP隊長のサミー・コンドーク(近藤勇)。副長のヒッティー・カッター(土方歳三)。同じくセーリーズ・カモン(芹沢鴨)など。
彼らは(新撰組同様)青と白のギザギザ模様の入った白バイに乗って、街をパトロールし、開国派の取締りを行なったりします。
池田屋襲撃が中華楼襲撃になってて、胸を患う一番隊のジョージ・オッキンター(沖田総司)がヘルメットの中に血を吐きながら、
拳銃を撃つ場面があったり、先が見えない事に絶望したアメリカ市民がドンマイ・ダンス(幕末に流行った「えぇじゃないか踊り」)
を踊っていたりと…諸星大二郎作品の中では小品ながら、なかなか小粋なパロディで、鋭く世相を突いた漫画だと言えます。

この「マンハッタンの黒船」を読んだのは、日米の貿易不均衡がアメリカで叫ばれ、米政府が保護貿易路線を打出した頃でした。
あの頃は東西冷戦の最中で、今の様な世界貿易はなく、自由陣営のリーダーたる米国が鎖国するなどまずあり得ませんでした。
しかし、トランプ大統領の如き過激な保護主義者が登場した今日、アメリカが鎖国に至る道は、にわかに現実味を帯びています。
彼は自分に従わない国とは貿易しないだろうし、保守主義にそぐわない民族や宗教は、きっとアメリカから排除する事でしょう。
なぜなら、その様な鎖国に近い排他主義政策が取れるのは、アメリカが世界で唯一自給自足が可能な超大国であるからです。
今、諸星大二郎氏が今「マンハッタンの黒船」を描くとしたら、きっとドナルド・トランプ(徳川家康)を登場させるだろうと思います。
「マンハッタンの黒船」は、ぜひみなさんに読んでいただきたい時代の流れがとてもよく見える面白い漫画です。



「アメリカ鎖国」…これからの政治対立軸は「右 vs 左」ではなく「開国 vs 鎖国」

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> アメリカが世界で唯一自給自足が可能な超大国
ナルホド・レーガンです。(笑)
昔の徳川時代もそうだったのですね。だから鎖国ができた。その代り、世界の進歩に取り残された。

アメリカに、無いモノはないのですか。あれば、それがウイークポイントなのでしょうが。
石油も自前でありますし、農作物は腐るほどありますし、科学や芸能文化は世界一でしょうし。

人間は、自分のことしか、目先のことしか考えてないのですね。無理もないと言えば無理もないですが。

私はモンロー主義より、モンローのほうが好きです。(笑) あの頃というか、古き善き時代のアメリカが好きですね。
#5310[2017/01/09 09:28]  ☆バーソ☆  URL  [Edit]

Re: バーソ様COありがとうございます^^

> アメリカに、無いモノはないのですか。あれば、それがウイークポイントなのでしょうが。
> 石油も自前でありますし、農作物は腐るほどありますし、科学や芸能文化は世界一でしょうし。
> 人間は、自分の事しか、目先の事しか考えてないのですね。無理もないと言えば無理もないですが。

自分もマリリン・モンローだけ輸出してくれれば、トランプカードはいらないです(笑)
だって、任天堂や宝トミーの方がずっとデザインも良くて品質のいいカードを作れます。
質の悪い安物トランプカードはNO!…どうぞ鎖国して何百年でも太平をむさぼって下さい。
別にトランプ幕府と貿易しなくても、原料は中国から、工業製品は欧州から、農産物の方は
日本の技術でアフリカやアラブの砂漠を開発して幾らでも手に入れます(笑)
きっと日本人は二度と武力を使わず優しいから、世界で歓迎されて大国になる事でしょう♪
#5311[2017/01/09 09:57]  sado jo  URL 

トランプカードを組み立ててタワーを作ったから誰も近寄るなと言われても
無理にでも突っかかってくるテロリストはいるでしょう。
今でも国内に潜んでいるでしょうからババ抜きではなくジジ抜きをやるでしょうね(笑)。
そうなればあの大統領のことだからアメリカは内側から崩壊していく。
トヨタだってもともと日本のものだし、メキシコにあったって口出しされる筋合いはない。
#5312[2017/01/09 11:55]  西條すみれ  URL 

Re: すみれ様COありがとうございます^^

> トランプカードを組み立ててタワーを作ったから誰も近寄るなと言われても
> 無理にでも突っかかってくるテロリストはいるでしょう。
> そうなればあの大統領のことだからアメリカは内側から崩壊していく。

正解です!…真っ先に狙われるのはホワイトハウスではなく全米各地のトランプタワーです。
ホワイトハウスは防衛出来ても、トランプタワーは不特定の人間が出入りするし、守れない!
その弱点を突いてきますね…そしてトランプにイスラム教徒を迫害させて米国を内側から崩す。
イスラムだけでなく、黒人・ヒスパニック・東洋人差別の嵐が吹けば米国はTHE ENDになります。
このシナリオは現実性があります…多分、裏で糸を引いている黒幕はプーチンかな?(笑)
#5317[2017/01/09 23:34]  sado jo  URL 














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