シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

随想/論文集

自由貿易の破壊は戦争を引き起こす

ドイツ電撃戦
ナチスドイツのポーランド侵攻電撃戦

やはり案じた通り、トランプ共和党大統領はNTFTA=北米自由貿易協定など、各国との自由貿易条約を破棄する様です。

実はアメリカ共和党は、過去に保護貿易で大変な失政を仕出かして、世界を戦争に巻き込んでしまった実績があります。
1929年にアメリカ発で発生した金融大恐慌は、自国の労働者を貧困に陥れ、街には失業したホームレスがあふれました。
折りしも、10年ほど前にロシア共産主義革命が起きたばかりで、共和党政権は労働者の不満が爆発する事を大変恐れました。
そこで、翌年に外国の製品に高い関税を掛けて自国の労働者を保護する 「スムート・ホーリー関税法」 を成立させました。
ところが、この保護貿易法がアメリカへの輸出に頼っていた日本やドイツ、イタリアと言った新興工業国を直撃してしまいました。
日本やドイツの輸出産業、第一次世界大戦からやっと立ち直った欧州は大打撃を受け、世界恐慌を引き起こす事になりました。
そして、活路を求めるナチスドイツ帝国政権のズデーデン進出。大日本帝国政府の満州出兵を促す事になってしまいました。
共和党の保護政策によって引き起こされた事態にあわてたアメリカ国民は、野党だった民主党に政権を委ねる選択をしました。
新たに大統領に就任したフランクリン・ルーズベルトは、懸命に自国の経済を立て直し、日本とドイツの動きを封じようとしました。
しかし時すでに遅く、ドイツ軍は国境を越えてポーランドに侵攻し、日本軍の艦載機は真珠湾に殺到してしまっていたのです。
世界を戦争に巻き込んでしまった事に懲りた共和党は、戦後一貫して自由貿易主義を党是とし、今日までそれを守って来ました。
事実、TPPの原案を作成してバラク・オバマ民主党大統領に引き継がせたのは、ジョージ・ブッシュ共和党大統領だったのです。
保護貿易主義だった民主党も、ビル・クリントン大統領時代から自由貿易主義に転換したので反対しなかったのが幸いでした。
従って、アメリカは共和・民主両党とも自由貿易主義であり、それが故にここ数十年の米国経済の発展が成し遂げられたのです。

それを今、たった一人のポピュリスト大統領に扇動されて党是を覆すアメリカ共和党は、再び大きな過ちを犯す事になります。
今度「スムート・ホーリー関税法」の様な保護貿易法を作れば、最も打撃を受けるのは日本ではなく中国になるだろうと思います。
圧迫された彼らが、活路を求めてアジア・太平洋地域に進出して来るのは当然の理で…いゃ、もう先読みして進出を始めてますが。
いずれ、食べる為になりふり構わず出て来る中国と、国益に固執するアメリカが軍事衝突に至る日がやって来るでしょう。
その時、日本はどう言う立場を取ればいいのでしょうか?…非常に難しい選択を迫られる事になるだろうと思います。
どちらか一方に加担すれば、勝っても負けても将来に大きな禍根を残す事になる…それは先の大戦の歴史を見ても明らかです。
万一の場合、日米安保条約を解消して永世中立を宣言し、我が身を守ると言う選択肢も考えておく必要があるだろうと思います。
だが、軍事条約を解消すれば誰も日本を守ってくれる国がなくなり、自ら国軍を持たねばならなくなると言うジレンマもあります。
但し、例え軍事的中立国であっても、オーストリアがEUに加盟している様に、どこかの経済同盟に加わるのは自由ではあります。
ともかく、日本人は両国の軍事衝突に巻き込まれない様…どんなに経済的苦境に陥っても、耐え抜く覚悟が必要になるでしょう。
各国で国粋主義の強硬右派指導者が次々と誕生している今日、日本人は腹づもりだけはしておいていただきたく思います。

※ 「ストームホーリー関税法」について…詳しくは上記青色の辞書へのリンクをごらん下さい。



リリー・マルレーン ~Lili Marleen~ ドイツ語 歌:ハンナ・シグラ
「リリー・マルレーン」は戦場の兵士が故郷に残した恋人を想う歌。ヨーロッパ戦線で敵味方を問わず歌われたと言われてます。
歌い終えた途端に戦闘再開…おいっ!お前ら聴いてる間だけ休戦かよ(笑)芸術好きなヒトラーも大変気に入ってたそうです。
うん、ドイツ女は美しい…金髪碧眼の美女と美声に酔いたい気持ちもよく分かる。君の芸術的センスはハンパなかったんだな。
芸術を理解せず、数々の名だたるアーティストから曲の使用禁止を告げられたトランプ君には良さが分かるでしょうか?(笑)


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~ Comment ~


そうでなくとも選挙から戦争しそうな雰囲気してましたもんね。
核廃絶を訴えたオバマ前大統領とは対照的に核強化を訴えている野蛮人を選ぶべきではなかった。
米軍を日本から撤退させるようなことも言っていたし
この際だからアメリカの言いなりになるのはやめましょうよ、あべしっ!
日本を取り戻すのではなく、今こそ新たな日本を立ち上げるのです。
#5349[2017/01/16 09:40]  西條すみれ  URL 

Re: すみれ様COありがとうございます^^

ある意味トランプの政治体制は、今までの大統領と違いとても分かりやすいものがあります。
つまり自分=アメリカは王で、その臣下となる者には領地を安んじて貴族的特権を与える。
つまり、民主主義で無く王政同様の封建体制であり、ロシアと中国はそれを逆利用しますよ。
きっと彼は、臣下となったロシアにクリミアを含むウクライナ、バルト三国などの領地を与え、
中国に南シナ海や東シナ海の領有権を与えるでしょう…その場合最も困るのは日本と欧州です。
何か起きても「そこは中国やロシアの管轄地だから、そこの領主と談判しろ」となってしまう。
トランプ王が各地に封じた貴族を通じて世界を支配する…そんな中世的世界の構図が見えます(笑)
#5350[2017/01/16 14:08]  sado jo  URL 

こんにちは~♪
ドナルド・トランプと安倍晋三には共通点がありますねー。
ふたりとも政治音痴のバカです!!
バカに権力の座を与えたらこれほど怖いことはありませんね。
20日の就任式に出席しない共和党上下院議員がどんどん増えています。
トランプがロシアのプーチンと取引して大統領の椅子をかすめ取ったのではないかと共和・民主両党の上院院内トップが調査を開始するそうですよ。
20日は全米から抗議に来るデモで大混乱するでしょうね(笑)
挙句にトランプに献金した企業の不買運動まで始まっているそうです。
#5351[2017/01/16 16:54]  まり姫  URL  [Edit]

Re: まり姫様COありがとうございます^^

トランプ氏の勝利は、アメリカ人が金科玉条として来た民主主義を否定した結果だと思います。
世界の富の1/2がたった8人の富豪に集中してるのが民主主義の結果なら、もう終わりですよ(笑)
今、世界で起きている右翼主義運動の正体は、ナショナリズムではなく新社会主義運動なのです。
貧乏を選ぶか?政治的自由を選ぶか?と言われれば、労働者は自由よりも富の平等を選びますよ。
トランプ氏を初め、極右の指導者達は皆独裁的ですが、それでも大勢の労働者に支持されてます。
世界は一見右翼的に見える新社会主義が台頭し、資本主義を軸にした民主主義は終焉を迎える。
ちなみにヒトラーのナチス党は、正式には「ドイツ社会主義労働党」でした…的を射てます(笑)
ただ、世界の右派指導者が率いる「新社会主義革命」がやや暴力を伴ってる事が憂慮されます。
#5353[2017/01/16 17:50]  sado jo  URL 

こんにちは~~~♪

私は、sado joさんのこの記事のように論理的には分かりませんが、
トランプが大統領になれば、書かれているような世界になるのでは。

そう思い、心がざわついていました。
本当に心穏やかではいられません。

人は、その心は、メイクや作り笑いで誤魔化そうが、
人相に出ると思うのです。

トランプという人に、私は品格というものを感じません。
政治家ですから、聖人君子たれとは申しません。
けれど、清濁併せ呑んだような、思考、思慮の深さが必要なのではないかと思うのです。
わが国にも、そんな政治家が少ないのが悲しいですが。

#5355[2017/01/17 15:29]  窓  URL  [Edit]

Re: 窓様COありがとうございます^^

> 人は、その心は、メイクや作り笑いで誤魔化そうが、人相に出ると思うのです
> トランプという人に、私は品格というものを感じません。
> 政治家ですから、聖人君子たれとは申しません。
> けれど清濁併せ呑んだような、思考、思慮の深さが必要なのではないかと思うのです。

犯罪者の供述によくあるのは「カッ!となってやってしまった」と言う言葉です。
心理学者の意見を借りれば、ドナルド・トランプと言う人にはそんな欠点があります。
商売なら富豪である親の七光りがあるから、カッ!となっても相手は我慢してくれる。
だが政治の世界はそうはいかない…非難され、挑発されても辛抱しなくてはならない。
短気も強気に見える美徳(笑)…カッ!となってやってしまったでは済まされないです。
イチイチ突っ掛っかて行ってるとその内大事になってしまう…先が思いやられます(嘆)
#5356[2017/01/17 17:09]  sado jo  URL 

トランプ氏。
貿易問題、メキシコの国境壁問題、中国との確執、NATOとの
ぎくしゃく、ロシアとのスキャンダル・・・。
船出を前にして行方には暗雲が垂れこめています。
とくにロシアに弱みを握られていると言われている問題で
墓穴を掘りそう。
#5357[2017/01/17 17:14]  エリアンダー  URL 

Re: エリアンダー様COありがとうございます^^

> 貿易問題、メキシコの国境壁問題、中国との確執、NATOとの
> ぎくしゃく、ロシアとのスキャンダル・・・。
> とくにロシアに弱みを握られていると言われている問題で墓穴を掘りそう。

大統領選の最中に、トランプ氏の代理人がロシアの高官と密会したと言うのが問題ですね。
事実だとすると、国を売った事になり、朴大統領の様に国民や議会からの弾劾は免れない。
明るみに出るのを避ける為、プーチンと取引して、クリミア=ウクライナやアラブの所有権をプーチンに渡すしかなくなるでしょうね。
しかし、米国民や欧州各国の国民はそれで納得するでしょうか?…イデオロギーを無視して、商取引と同じ思考で政治を行なうと、世界全体の構造が崩れる事になります。
幾ら貿易で中国を責め立てても、中国はイデオロギーでロシアと繋がってますからね(笑)
NATOは弱体化し、ロシアはヨーロッパに手を伸ばし、中国は必ず太平洋に進出して来ますよ。
#5359[2017/01/17 17:45]  sado jo  URL 














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