シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

随想/論文集

ヒトラーの助言 ~あの世から北朝鮮を巡る情勢について~

ヒトラーの助言

わしは本当はポーランドになんぞ侵攻したくはなかった。
それをやれば、イギリスやフランスばかりか全ヨーロッパ、全世界を敵に回す戦争になる事が分かっていたからだ。
だが阿呆なドイツ国民は、ズデーデンを強引に併合したこのわしを強い指導者だと思い込んでしまったらしい。
ナチス党員や側近連中までが、わしに「やれっ!やれっ!」とばかり焚き付けてくる有様になってしまった。
これじゃぁまるで脅迫だ…やらなきゃわしは腰抜けだと罵られて、国家元首の座から引き摺り下ろされるのが目に見えていた。
あの時のわしが本当に恐かったのは敵国なんぞではなかった…ドイツ国民そのものだったのだ。
国民に弱い所を見せられないわしの気持ちが分かるかね…災いが来るのが分かっていても、やらなきゃならん立場に追い込まれたこのわしの気持ちが。

わしは決して非合法なクーデターをやらかしてドイツの政権を取ったのではない。
今のトランプ君同様、正当な選挙で「ドイツの救国」を国民に訴えて、ちゃんとした支持を得て政権の座に就いたのだ。
だが、いざ国家元首になって実際に「強いドイツ」の公約を国民に果たす段になると、難題ばかりが目の前に立ち塞がった。
そんなわしの気も知らずに、無責任な国民どもはこのわしに言いたい放題な過大な要求ばかりを突きつけてきた。
なぁ、トランプ君…君は本当は北朝鮮が恐いんじゃなくて、アメリカ国民が恐いのだろう。
大統領に就任した時からビクビクしてたもんな…不利な事実をフェイクニュースにしたり、マスコミを追い出したりしてな。
君と同じく、正当な選挙で大統領になったプーチン君も、今の君と同じ弱い立場だったんだよ。
きっと彼も、ちょっとクリミアに手を出しただけで、世界中から制裁を受けるとは思いもよらなかっただろうな。
けれども、あそこで弱腰を見せたらロシア国民に見放されて、政権の座から引き摺り下ろされてしまっていただろう。

おそらく金君の場合は、もっと切羽詰った立場にいてビクビクしていると思うよ。
死んだフセインやカダフィ…今のアサドもそうだが、金君も一部の者達だけの支持を受けて国家元首の座に就いている。
僅かでも弱味を見せれば身内や側近連中にさえ寝首を掻かれ兼ねんのだから、いつも意地を張って強気でいなきゃぁならん。
それが一番恐いのだよ…やりたくないのにやらなきゃならん。それが戦争の引き金になるんだ。
身内や側近などと言う取り巻き連中は、ただ甘い汁を吸いたいわが身可愛さの保身からわしらを煽ってるに過ぎない。
だが、問題は阿呆な国民だ…お前らがいらぬ欲を出すから、強い指導者を求めるからわしらはそれに応えにゃならなくなるんだ。
お前らは、挙句の果てに戦争になったら、真っ先に戦場に行って死ぬのが自分自身になると言う事が分からんのか。
あの時「弱腰でもいいよ」「公約の半分でも叶えてくれればいい」と国民が言ってくれたらわしはどんなに楽だったか。

日本人も気を付けたがいい…指導者に甘えて調子に乗った身内や側近が失言や失態を繰り返しているのは危険な兆候だ。
賢い国民は決して指導者を追い込んだりはしない…指導者に多くを高望みせずに、自分で出来る事は自分でやる事だ。
国民がその気でいてくれたら阿部君も無理をする事もなく、後で全員が辛い思いをせずに済むのだからな。

国家にとって最も厄介なのは国民自身の欲と驕りです。指導者は敵には対処出来ても、そんな国民には対処する術がない。
歴史を紐解いてみると、王政(独裁制)よりも、民主制国家の方が遥かに数多くの戦争を起こしているのは驚くべき事実です。
かっての日本やドイツも一応は民主制でした…一部の王侯貴族が贅沢をするだけなら、何も他国と戦争をして奪う必要はない。
けれども国民全員が贅沢を望みだすと、もはや一国のパイだけでは足りなくなる…第一次大戦、第二次大戦を含む19世紀~
20世紀の植民地を巡る戦争はそうして起きました。実に悲劇の原因は、被害者面している当の国民が作っているのです。




「死の舞踏」 作曲:サン・サーンス 演技:羽生結弦
羽生選手がこれを舞うととても美しく見えますが、諸国民が舞う「死の舞踏」はとても醜いものです(笑)

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~ Comment ~


しかし、誰が自衛隊の軍隊化を望んだのやら。
生活の安定化を望んでいるものだと思ったら一部の富裕層しか得をしないし
カジノだってそんな法案が考えられる前からギャンブル依存症が問題視されてたし
強行採決、改憲、どっちにしたって批判が出る。
強がりはいいけど、大日本帝国を取り戻したいのか、アメリカの言いなりになりたいのか(笑)。
#5890[2017/05/05 09:30]  西條すみれ  URL 

Re: すみれ様COありがとうございます^^

> しかし、誰が自衛隊の軍隊化を望んだのやら。
> 生活の安定化を望んでいるものだと思ったら一部の富裕層しか得をしないし
> カジノだってそんな法案が考えられる前からギャンブル依存症が問題視されてたし

これも国民が原因を作っています。
憲法の条文と自衛隊の存在が矛盾している…と騒ぎ立てる国民がいる。
それじゃぁ、憲法を変えて軍隊にしましょう…政府にとってはその方が好都合だ。となる。
好きな時に威嚇や武力行使が出来るし、予算が増えて某重工業などの財界にも歓迎される。
自衛隊が国民を脅かしてるならともかく、災害派遣などに役に立ってるなら国民の邪魔にはならないのでは?…条文云々よりも、まず現実をよく見て、戦争のリスクを最小限に避ける事が何より大事です。
カジノに至っては、ただでさえ少子化が進んでる現状…その上、離婚が増えて貧困児童も増大してる時に、あえて家庭不和やD.Vの元を…火の中の栗を拾う様な法案を作るべきでない。国民がいらぬ贅沢=遊興を望むからこうなってしまう><
#5891[2017/05/05 11:21]  sado jo  URL 

歴史から学ぶもの

ずいぶん弱気なヒトラーの言い訳・提言です。(笑)
暴君はいずれ滅びますね。ヒトラー、ムッソリーニ、ポルポト、l
チャウシェスク、カダフィ、フセイン・・・、
チャーチルの至言を思い出します、
「人間が歴史から学んだことは、歴史から何も学んでいないということだ」
#5892[2017/05/05 13:35]  エリアンダー  URL 

Re: エリアンダー様COありがとうございます^^

> 「人間が歴史から学んだことは、歴史から何も学んでいないということだ」

誰しもその地位に就くまでは「俺は金も名誉も命もいらない。ただ国民に尽くしたい」と言う。
それは嘘偽りのない本心です。その時はそう思っただ…だが、一旦その地位に昇るとどうなるか?
地位も金も名誉も惜しくなる…猜疑心が強くなり、ビクビクしながら虚勢を張る臆病な人間になる。
人間だから仕方ないが、そんなヤツに期待して、極論ばかり焚き付ける国民はどうかしてます。
アメリカやイギリスやフランスの国民ばかりではない。どこもかしこも極論だらけになってます。
自ら文明人だと言う人間が、これほど理性を失ったのは、おそらく20世紀初頭以来の事でしょう。
憲法を変えてどうなる?軍隊を作って戦争するのか?阿部氏が軍隊を使わずとも後のヤツが使う。
差し迫った生活上の不便がないのなら、自らに災いを招きかねないリスクは避けたが賢い生き方。
「阿部君、そこに座ってていいよ。決して無理はするな。邪魔にならん総理でいてくれた方が国民は助かる。こっちはそれなりに食って行くから」…国民はこの位で丁度いいのです(笑)
#5893[2017/05/05 15:42]  sado jo  URL 

ヒトラーを勢いづけたのはドイツ国民だ。
トランプを勢いづけたのはアメリカ国民だ。
安倍さんを勢いづけたのは日本国民だ。
世界中で集合意識が凄まじい力を発揮しているのですね。
集合意識は個々の人の意識の集合。
確かに国民一人ひとりに責任がありそうです。
> 指導者に甘えて調子に乗った身内や側近が失言や
> 失態を繰り返しているのは危険な兆候だ
なるほど、確かにそうです。
指導者自身が失態を繰り返しているような国は、
どうしょうもないですが、
それも国民に因を発しているのでしょうかね。
#5894[2017/05/05 18:31]  ☆バーソ☆  URL  [Edit]

共和制と民主主義は明確に違いがあります。
米国をはじめ戦前のドイツやイギリス、イタリアなどは民主主義は存在していません。
民主主義とは民が主人公ということ、これをはき違えると絶対主義的天皇制だった日本に民主主義国家などという暴論が出るはずもないでしょう。
独裁者が君臨するような国に民主主義などあり得ません。
たとえ民主主義を名目としていてもです。
安倍晋三など独裁の権化になろうとしているのであり、国民のわずか25%の支持しか得ていないにもかかわらず異常な選挙制度のもとでかすめ取った議席をたてに悪政のやりたい放題です。
ヒトラーが最初に手をつけたのが何だったかご存知ですか?
社会的弱者の抹殺から始め、やがてドイツに根強く残っていた社会主義・共産主義者への大弾圧で、ドイツ国民を恐怖に陥れることから始める巧妙な手口を使い独裁者の地位を確保したのです。
ヒチラーから比べたら安倍晋三など小僧にすぎないでしょうが、手口はヒトラーそっくりでこのまま放置すれば国民弾圧へ暴走するでしょう。
#5895[2017/05/05 19:55]  まり姫  URL  [Edit]

Re: パーソ様COありがとうございます^^

> 世界中で集合意識が凄まじい力を発揮しているのですね。
> 集合意識は個々の人の意識の集合。
> 確かに国民一人ひとりに責任がありそうです。

集合意識の暴走…ですね。それも甘ったれた国民の。
何かあるとすぐに被害者面して、指導者に責任を被せ、断罪するが、お前らはどうなんだ!
怒られるかも知れないが、自分は太平洋戦争の責任を「東条英機」に被せられないんです。
あの時、軍上層部は日本と米国に20倍の国力差があるのを知っていた…国民がギャァギャァ焚き付けなきゃ破れかぶれの勝負には出なかった。
医者は処方箋は出せるが、病気を治すのは本人です…何でも医者(政府)に頼るのが間違い。
立って歩ける者は自分の力で歩く事…但し、災害などで倒れた時は政府の援助が必要です。
自ら節制して医者に甘えない国民なら、医者は無理しなくて済むから国家は安泰です(笑)
#5896[2017/05/05 20:19]  sado jo  URL 

Re: まり姫様COありがとうございます^^

> 共和制と民主主義は明確に違いがあります。
> 米国をはじめ戦前のドイツやイギリス、イタリアなどは民主主義は存在していません。

民に指導者を選ぶ権利(投票権)があれば、古代ローマだろうがドイツだろうが民主制です。
なので、選んだ指導者が独裁政治をしようが戦争をしようが、責任は選んだ国民にあります。
だいたい不満や時流の勢いに呑まれて投票するからひどい目に遭う…後で被害者面しても認めません!政治はムードでやるものではない!選んだ君達が悪い><
阿部首相はヒトラーの様に歴史に汚名を残そうとは思ってないはずです…思ってなくても、国民が調子に乗って圧力を掛けたら、勢いでそうなってしまう。
国民が、憲法を変えて強い軍隊を作れと言えばそうする…軍隊を作れば、国民の中に米国人の様に、物事を力で解決する気風が生まれる…すると、阿部首相が幾ら外交で解決しようとしても、国民は「何やってんだ!軍隊があるじゃないか」と言い出す…首相は国民の声に応えて軍隊を使わざるを得なくなる…未来が目に見える様です(笑)
#5897[2017/05/05 22:14]  sado jo  URL 

こんにちは~~~♪

バーン様のご意見、烏滸がましいですが、
まったく同感です!
ヒトラーは、常にその時々の局面を観ながら煽っていったと思います。

反ユダヤ感情が強かった、ポーランドに絶滅収容所を建設したのも、
そのような理由からだと、ポーランドの国民の方々には申し訳ないですが、そう思います。

#5898[2017/05/06 11:54]  窓  URL  [Edit]

Re: 窓様COありがとうございます^^

> ヒトラーは、常にその時々の局面を観ながら煽っていったと思います。

フランスのルペンの様に差別と憎しみを煽る人物は「国民の癌」なのです。
日本にも、さも愛国者の如く民族感情を煽る者がいるが、彼らは断じて愛国者ではない。
この様な人物に確固たる信念はなく、ただ大衆の感情に迎合して国を支配するのが目的です。
ところが、なぜか多くの国民はこの人物に喝采を送り、持ち上げて指導者にしてしまいます。
アメリカがいい例です…信念もなく国民感情に合わせて、言う事がコロコロ変わってますね。
本物の愛国者は、その国にいる外国人も含めて人を愛し国を愛す。人の幸せを願う人です。
差別や憎しみを煽り、俺が…俺様が!と強がる人間に本物の愛国者はいません(笑)
#5899[2017/05/06 13:17]  sado jo  URL 

差別や憎しみを煽る方が支持を得やすいのは、わかりやすいからでしょうね
そして、負の力の方がパワーが強いから、なおさらでしょう

まぁ、人間の欲は際限がないですからねぇw

欲のおかげで発展してきたっていう側面もありますが、ここ最近は、それって必要か?っていうのが、やはり多い気がします

王政だと、逆に階級でガチガチで階級間移動はほぼ不可能だと思うので、国民はこの手の欲を持ちにくいんじゃないですかねぇ

そういうもんだと思っちゃうので、戦争を起こすことが少なかったんではないかと
#5900[2017/05/06 17:11]  blackout  URL 

国民には責任はないと思います。
何故ならば国家権力を握ったものがどんな思想の持ち主であろうと憲法が国家権力を縛る役目を果たしていれば独裁体制を敷くことができません。
国家権力を不当に握ったものは国民の意志を無視して権力の暴走を縛る憲法に手を付けようとします。
これは古今東西みな同じです。
ヒトラーのドイツが民主主義だなどという思考がそもそも誤りでしょう。
共和制と民主主義の違いをご存じのようで、よく理解されていないようですね。
選挙制度は国民が選択する方法はありません。
反対勢力を少しでも不利にするよう考えるのが悪事に手を染める連中です。
そのためには手段を選ばず、国民を扇動することに全力を上げるもので、今の日本も自民党、公明党、維新の会などが改憲に前のめりになっているのは国民世論とはかけ離れています。
これでも形の上では共和制ですが、民主主義の欠片もないのは誰の目で見てもはっきりしていますよ。
#5901[2017/05/06 17:18]  まり姫  URL  [Edit]

Re: blackout様COありがとうございます^^

> 差別や憎しみを煽る方が支持を得やすいのは、わかりやすいからでしょうね
> そして、負の力の方がパワーが強いから、なおさらでしょう
> まぁ、人間の欲は際限がないですからねぇw

人間は残念な事に「愛」より「闘争本能」…差別や憎しみと言った負の感情の方が強いです。
なので、愛国者を名乗るファシストやポピュリストにそこを擽られるとコロッと逝ってしまう。
特に男は恋人や親、女房子供をいとも簡単に捨てて…なので男の口説き文句はアテにならない。
おぃ、お前!一生幸せにすると誓ったではないか?なのに戦争が大事か?この大嘘つきが~っ!
現代に無駄が多いのは事実です…無駄な欲を出し、死ぬ価値のないものの為に無駄死にしてる。
人種だの民族だの宗教だの国家だの…そんなもの無くたって、人は生きて子孫を残せます(笑)
#5902[2017/05/06 18:20]  sado jo  URL 

Re: まり姫様COありがとうございます^^

> 国民には責任はないと思います。

いゃ、支持した者が悪い…国民だろうと民衆だろうと責任があります。
逆の立場で言うと、籠池元理事長があんな事をしたのは、某首相が支持したからです。
何者も、誰かが支持して認めなきゃ何も出来ない…だから、一人だけ悪者にせずに全員が責任を取れ!白黒をはっきりさせないから同じ過ちを繰り返すんです。
人が作った制度の問題ではなく、自分が支持した者や、認めた事に対して責任を負う!
結果が吉と出ようが、凶と出ようが…スケープゴートや逃げ得、被害者面は無しです。
そうしないと、雰囲気に流され、誰かに煽動されて道を誤るのが関の山です(笑)
#5903[2017/05/06 19:12]  sado jo  URL  [Edit]

日本国憲法前文と条文全体ををよくお読みください。
すべてがそこに網羅してありますよ。
#5906[2017/05/07 17:46]  まり姫  URL  [Edit]

Re: まり姫様COありがとうございます^^

戦前の日本は選挙権を持つ人より、持たない人の方が多かった。
ところが、一番犠牲になったのは、女性や子供(選挙権のない)少年特攻兵だった。
今でも日本人の1/3は選挙権を持っていない…選択する者は自分の思惑だけで選ぶな!
この人達にも責任を負え…と言う事で、憲法の条文の話をしてるのではないのです。
#5907[2017/05/07 20:25]  sado jo  URL 














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