シムーン第二章 ~乙女達の祈り~

随想/論文集

地球温暖化 ~生命環境を決定づけるのは水~ その2

大津波

我々が住むこの宇宙において、およそ水のない所には生命は存在しません。
人体の3/2は水であり、水分を失って干乾びたミイラになると小さく縮む…全ての生命にとって水は不可欠な物質なのである。
水と言う物質は、温度によって気体・液体・固体に姿形や比重を変えながら、気温や地形の高い所から低い所へと移動します。
さらに水を入れたバケツを持つと分かる様に水は意外と重い…これらの性質は生命を養うと共に、時として滅ぼす凶器ともなる。
それらを念頭において、地球の生命環境を決定づけるキーマンともなる水が、温暖化の際にどんな働きをするのか明らかにします。

幸いな事に、現在の地球の陸地は膨大な量の水を蓄えていて、北方だけでなく赤道付近の高地にも氷河や万年雪が存在しています。
また地球の70%を占める海は大量の水蒸気を放出し、雨となって地表に降り注いだ水は、世界中に無数の川や湖を形成しています。
陸地に様々な形で存在する膨大な水のお陰で、元々は海にしかいなかった生命が、陸上でも生きてゆける環境になっているのです。

では仮に、陸地に蓄えられている膨大な水が地球温暖化によって海に流れ出た場合、生命環境にどんな影響が出るのでしょうか?
まず陸地の環境から見ていきます…水の比重を失った陸地は軽くなり、地下に押え付けられていたマグマの動きは活発化します。
マグマは地殻の弱い部分…断層を動かすだけでなく、火山活動を促します。地震と火山噴火が頻発する様になるのはその為です。
さらに、陸地に蓄えられていた大量の氷河や万年雪が短期間で溶けて、海に流れ込むと何が起きるかを見ていきたいと思います。

人類の活動が現在の様に広範囲な地域に広がったのは、幸運にも大陸移動によって、陸地が南北に連なってくれた事にあります。
つまり海水の対流…太陽熱によって赤道で温められた水が、北方の寒冷地の海岸線まで達し、気候を柔らげてくれているのです。
陸地から大量に海に注ぎ込む真水は、この海流に文字通り水を差します。なぜなら真水と海水は比重がまったく異なるからです。
前述したミランコビッチサイクルの変動の場合は、仮に温暖化が進んでも、真水と海水は時間を掛けて緩やかに混ざり合います。
しかし現在の様な急激な温暖化の元では、真水が海流を沖へ押しやり陸地から遠ざけて、海流の蛇行などの異変を生じさせます。
結果、陸地は異常気象に見舞われます…さらに悪い事に陸地の冷たい真水と温かい海水が混ざり合わずに海に温度差ができます。
この温度差が広がると、台風やハリケーンを巨大化させる要因となります…海面温度の差で激しい乱気流が巻き起こるからです。
一方海底ではもっと困った事が起きます…大量の陸地の水が海に流れ込んで体積を増やすと海底のマグマに圧力が加わるのです。
圧力を加えられたマグマは、出口を求めて軽くなった陸地へと向かいます…つまり陸地の乗った地殻の動きを加速させる訳です。
こうして加速した地殻と地殻がぶつかり合った結果発生したのが、2011年に東北~関東に大被害を齎した「東日本大震災」です。

以上を見る限り、世界中で起きている異常気象や大規模災害の原因をミランコビッチサイクルだけに求めるのは無理があります。
この様な急激な地球環境の変動は、ミランコビッチサイクルに何らかの外部的要因が加わった為…と見た方が正しいと思います。
ただ、その外部的要因が人類の産業活動によるものか否かは、未だに意見が分かれ、科学的な因果関係も証明されてはいません。
けれども大量の化石燃料を使い、無節操に生産して消費する今の資本主義文明が地球環境に何も影響を及ぼさないとも言えない。
人間は幾ら進歩しても、上記した水などの自然が奮う力を制御する事はできません…そう考えて地球と向き合うべきと思います。

~続く~


「水の星」 詩:茨木のり子 朗読:吉岡秀隆

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~ Comment ~


水!

せっかく落ち着きつつあるのに、またまた台風が発生しています。
>真水が海流を沖へ押しやり陸地から遠ざけて、海流の蛇行などの異変を生じさせます。
結果、陸地は異常気象に見舞われます…さらに悪い事に陸地の冷たい真水と温かい海水が混ざり合わずに海に温度差ができます。
この温度差が広がると、台風やハリケーンを巨大化させる要因となります

異常気象になっていく過程、これでようく分かりました。
どうしたらいいのでしょう、何か人間にできることは無いモノでしょうか。

茨木より子さんの詩、久しぶりに聴きました。
よりかからず、愛読書でした。
#6626[2017/10/26 16:23]  窓  URL  [Edit]

Re: 窓様COありがとうございます^^

> 異常気象になっていく過程、これでようく分かりました。
> どうしたらいいのでしょう、何か人間にできることは無いモノでしょうか。

通常、暖流=黒潮は海岸近まで流れて、日本列島の気候を柔かにしてくれます。
遠い沖合いを蛇行すると、台風は暖流の暖かい上昇気流を吸収して勢力を強めます。
さらに、上陸後に列島に遮られて弱まるはずが、陸地が温暖化して暖かい為に、熱を吸収してより勢力を強めてしまっているのが最近の台風で、アメリカのハリケーンも同じ傾向にあります。
工場、車、ガス、エアコン等の廃熱が陸地を温かくしてるのかも知れません…また、陸地が温暖化すると蓄えられていた氷河や雪の溶ける速度や、川や湖の水の蒸発速度が加速します。
かと言って、今の資本主義文明を停止すると、人々の生活は成り立たなくなります。
正直、現在の人類の知恵や、持っている技術では打つ手がない状況になってますね><
#6627[2017/10/26 20:33]  sado jo  URL 

あのどでかい台風21号は、国外でも恐ろしや、っていう感じだったみたいですね

自分は、今回もやり過ごせましたw

世界は終末に向かってる気がしますが、なぜか自分の運気は上がってる気がします

明らかに健康体になりましたし、今まで見えなかったことも見えるようになりましたしw

どうやら、これまで色々な事情により抑えられていた本来の力が目覚めつつあるんでしょうね
#6628[2017/10/27 20:17]  blackout  URL 

Re: blackout様COありがとうございます^^

> 世界は終末に向かってる気がしますが、なぜか自分の運気は上がってる気がします
> 明らかに健康体になりましたし、今まで見えなかったことも見えるようになりましたしw

環境が危機的になると異能が目覚める=形態を変化させる昆虫がいるそうです。
哺乳類では聞いた事ないですが、blackoutさんはもしやミュータントなのかな?(笑)
早くて数百年~千年の間に地球の平均気温は40℃以上。二酸化炭素は2倍になります。
今の人類が生活スタイルを変えない限り、温暖化によって絶滅するのは決定的ですね。
逆に、人類の産業活動によって成層圏に溜った微粒子が太陽熱を遮り、或いは核戦争によって「核の冬」が訪れて氷河期になると言うシナリオもない事もないですが。
次回は、その悪環境の中で如何にして種を保存するか?に迫ってみたいと思います^^
#6629[2017/10/28 00:22]  sado jo  URL 

こんにちわ
水は大切だなと思いました
#6630[2017/10/29 15:45]  ネリム  URL  [Edit]

Re: ネリム様COありがとうございます^^

> 水は大切だなと思いました

地球の陸地には豊富な水があり、その水によってよって生命は生かされてます。
その水が凍りつく、或いは蒸発したり、海に流れ出すと生命は危機を迎えます。
全ては陸地の多くの生命の主導権を握っている人間の行動次第ですね。
#6631[2017/10/29 18:45]  sado jo  URL 

こんにちは~♪
いつもありがとうございます(*^^)
ご心配と励ましのコメントありがとうございました^^
ご心配をいただきホントにありがとうございます(*・ω・)*_ _))ペコリ
今日から入院するまで元気に過ごしたいと思います。
自然の流れに逆らわずこれからは一日一日を大切に行きたいと思っていますのでよろしくお願いしますね(^_-)-☆
#6632[2017/10/30 14:23]  まり姫  URL  [Edit]

Re: まり姫様COありがとうございます^^

どういたしまして…自分も病人ですから病人の気持ちは良く分かります^^
どうか無理せず焦らず、自然に任せて療養していただきたいと思います。
ところで自然と言えば、日本と時を同じくして、アメリカとヨーロッパが激しい豪雨と暴風に襲われているニュースを見ました…世界的な嵐になっていたとは驚きです。
明らかに、地球全体の自然の営みが狂い始めてしまっていますね~><
#6633[2017/10/31 00:31]  sado jo  URL 

こんにちは~♪
いつもありがとうございます(*^^)
秋本番ですが例年と比べると温度差が激しいですね。
今月もよろしくお願います(^_-)-☆

北米大陸の地下水が枯渇の危機に陥っています。
これは米国が水源としてミシシッピ川の水をほとんど利用せず、大規模農業で生産性をあげるため無節操に地下水をくみ上げすぎたことによるものです。
中国原産の鯉が大繁殖し、洪水などによってそれが五大湖の寸前にまで迫っている状態で北米大陸の生態系さえ脅かし始め、五大湖に鯉が侵入しないように膨大な予算を組み何とか食い止めているそうですが、いずれは五大湖にまで入り込むでしょう。
新自由主義的市場経済が永遠のものだと勘違いしている米国政府はいずれ、自らの経済政策の破たんによって北米大陸の環境さえ守れなくなるでしょうね。
#6634[2017/11/01 16:54]  まり姫  URL  [Edit]

Re: まり姫様COありがとうございます^^

米国の新自由主義的市場経済思想は自国の農業に深刻なダメージを与えてますね。
化学肥料を大量に使う大規模農業が、過剰に土壌を痛めつけて環境の悪化を招いてます。
特に中西部はひどい><…温暖化も加わって土地の乾燥化が進み土壌が痩せこけてしまってる。
これは工業生産原理を農業に適用しようとした民主党オバマ政権にも大いに責任があります。
だから、アメリカ中西部の住民は反旗を翻してドナルド・トランプを支持したんでしょうが。
けれど、トランプとて財界出身である以上、市場工業経済が優先だから農民の声は届かない。
工業はマネーが命だが、農業は土壌と気候が命です…農業には資本主義の原理は通用しない。
今一番、大規模工業生産による地球温暖化のワリを食っているのがアメリカの農業地帯です。
なのに、温暖化防止のパリ協定を破棄しようとするトランプ政権は正気の沙汰ではないです><
#6635[2017/11/01 18:05]  sado jo  URL 














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