
ウクライナで鹵獲されたロシア軍のPM1910マキシム型ガトリング砲
次から次へと書きたい事が頭に浮かんでくるので、どれを先に書いたらいいか分からなくなっていた所へ面白いニュースにぶつかった。
ウクライナ軍の攻勢を受けて慌てて撤退したロシア軍の陣地から今し方まで使っていた「ガトリング砲」が見つかったと言うのである。
※ガトリング砲=1861年にアメリカのガトリングによって発明された初期の機関銃。複数の小銃を輪にして束ねて台座に固定し、手動で回転させて弾丸を発射する…今回ロシア軍陣地から鹵獲されたのはPM1910型 通称「マキシム」と呼ばれる100年以上前の年代物兵器である。
♪おしえてください この世に生きとし生けるものの すべての生命に限りがあるのならば 海は死にますか 山は死にますか 風はどうですか 空もそうですか おしえてください…1980年の東宝映画『二百三高地』 主題歌「防人の歌」:さだまさし
我々日本人にはかっての日露戦争「旅順の戦い」において、ロシア軍の要塞だった二百三高地の攻略戦に挑んだ祖先が、当時の最新兵器だったマキシム機関銃をズラリと並べたロシア軍の一斉射撃を浴び、僅か1週間足らずで15400名の戦死者を出したと言う悲惨な思い出がある。
映画スタッフだった頃、その撮影に使われたマキシムのレプリカを東宝の道具部屋で見た記憶があって、無性に懐かしさが込み上げてきた。
それにしてもよく今までマキシムがあったものだ。それも博物館ではなく実際に現代の戦場で使われていたのだから驚きと言う他にはない。
けれどそもそも100年前の機関銃が使えたのだろうか?弾丸は?替えの銃身は?…少し前に第二次大戦中のソ連製旧式戦車がウクライナ軍に鹵獲されたと言うニュースがあっただけに、ロシア人の物持ちの良さと言うか、古い物を大事に使うと言う伝統には敬服せざるを得ない。
反対に言えば、それだけロシアに新しい物を作る能力がない事を証明している訳であって、連敗続きも致し方なしと言うところなのだろう。
見た事のない骨董品をウクライナ兵が珍し気に触っている所を見ると、アンティークマニアにとっては堪えられない代物だったと言う事だ。
20世紀最高のプリンシパルと謡われたソ連のバレリーナ:マイヤ・プリセツカヤの名言に「ロシア人は新しい波を怖れる。誰かが新しい何かを作ろうとすると、寄ってたかって裏切り者の烙印を押して投獄しに掛かる」…道理でいつまで経っても脳ミソが進歩しないはずだ(笑)
『るろうに剣心』の1シーン 緋村抜刀斎vs武田観柳ガトリング砲
激戦の末にウクライナ軍が奪還した要衝イジュームの近くに小さな町がある…そこでウクライナ人収容施設の地下からロシア軍の機密文書が大量に発見された。突然の奇襲を受けて文書を焼く暇もなく慌てて逃げ出したのだろう。床には戦闘の跡を表わす血痕が点々としていた。
連絡係だったと思われる若い将校が綴った公式の戦闘記録が見つかり、2月24日の侵攻以来取ってきたロシア軍の行動が丸分かりになった。
どうもロシア軍はウクライナの国土の18%に及ぶ最前線への兵員、弾薬・物資の補給に困窮していて、7月頃にはウクライナ軍との形勢が逆転していた事が判明し、逆襲されるのを怖れていた様だ…それを隠す為に莫大な犠牲を払ってルガンスク州の完全制圧に及んだと見える。
秋になってからは戦闘記録は悲観的な内容ばかりで、公式文書にも拘わらず個人的な事が綴られていた…その連絡係の若い将校の故郷はウクライナから8000キロも離れたイルクーツクであり、彼自身はここにくるまでロシア軍は演習をしているんだと信じて疑わなかったらしい。
母や父の事、兄弟や友人達の事が目の前の景色の様に綴られているのをみる限り、迫りくる敵襲に怯えながら故郷を思って死んだのだろう。
10月29日夜、ハロウィン前夜のソウルで154人が犠牲になった「韓国梨泰院(イテウォン)雑踏圧死事件」もだが、いつもながら若者の死に接する度に心が痛む…何10年ものこれからの未来があったであろう若い命に、ウクライナ人もロシア人も、韓国人も国籍などは関係ない。
若者の死の原因ははっきり言って無責任な大人達にある…大統領の警護に800人も動員しながら10万人の若者にはたったの130人しか配置しない警察。己はリゾートに数千億円の宮殿を持ちながら、若い兵士には骨董品のマキシム機関銃と、錆び付いた小銃しか与えない独裁者。
しかもその独裁者を愚にもつかないエセ情報や陰謀論を振り回して応援するバカ親父共…こいつらも人の親であろうと思うが、まったく親としての自覚がなく他人の子の命は何とも思わない人間失格者である。これでは若者達が次から次に死んでゆくのも無理はなかろうと思う。
憎まれ親父ほど世に憚ると言う…まぁ、せいぜい厚顔無恥で若者を犠牲にして、ボケ老人やヨィヨィ爺になるまで長生きしてくれや(嘲笑)
若者達は悪くない…梨泰院(イテウォン)の事故は親父達の偏見と無責任によって起きた。

<ウクライナ産ビスケットのご紹介>
ハロウィンでふと浮かんだ事は、戦火に見舞われているウクライナではお菓子ももらえない可哀そうな子供達が多かっただろうと思った。
前日「業務スーパー」に行ったら、見た事のない動物ビスケットが置いてあった…子供用?と思って裏を見たらウクライナ産と書いてある。
そう言えば、ロシアの妨害で特産の小麦が倉庫に溜まったまま輸出できない状態だと聞く…腐らせるよりお菓子にして売ったと言う事かな。
早速買ってきて味見してみたが、余り甘みがなくてほんのりと小麦の香りがする…多分、紅茶やハーブティなどにピッタリ合いそうである。
小さい袋が118円で、大きい袋が158円…250g入りと言う大容量の割には安価で、ささやかながらウクライナへの支援ができた気分になった。


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<その子には名前があった>
昔観た映画に忘れる事のできないシーンがある…従軍記者と若い兵士が戦場で友達になった。戦闘が始まったのでまた会う事を約束して記者は安全な場所に退避した。それからしばらくして、記者は激戦のあった戦場に戻ってきてその兵士を探すが、彼の姿はどこにもなかった。
不安になって遺体安置所に行くとたくさんの戦死者が隊舎の床に並べられていた。担当者に彼の特徴を言って戦死者の書類を調べてもらうと、担当者は向こうを指さして記者にある番号を告げた。そこで記者は戦争の真実を知る。彼は数百名の戦死者の中の一つの数字だった。
「彼には名前があった。父も母もいた。兄弟や友人もいた。誰かが彼の名前を覚えておいてやらないといなかった人間になってしまう」
ロシア政府はひた隠しにしているが、ウクライナではすでに5万人(ウクライナ政府の統計では8万人)ものロシアの若者が戦死したらしい。彼らは単なる数字ではない…それぞれに命があり「セルゲイ」とか「ビクトル」とか親が付けた名前があって、家族や恋人や妻がいたかも知れない、貧しくとも細やかな幸せがあったかも知れない。だが身勝手で強欲なハゲ親父(プーチン)のせいで短い人生を終えてしまった。
梨泰院(イテウォン)のハロウィン人雪崩で、事故直前に参加者から通報を受けながらそれを無視し、部下に任せてグーグー寝ていた警察署長や、大統領の警護に800人も動員しながら、10万人の若者にたったの130人しか配置しなかった行政関係者らが韓国検察庁に逮捕された。
一口に154人の犠牲者と言うが、それぞれに名前があり父や母がいて、家族や友人もいたはずである…「ハロウィンや音楽イベントや、とかく若者は騒がしくて軽薄なミーハーばかり」と言うバカにした様な態度で頭ごなしに見る親父共の無責任さが梨泰院の大事故に繋がった。
「人事を尽くして天命を待つ」と言う格言がある…何事も偏見を抱かずに人として精一杯の努力をしていたならば、どんな事が起きてもそれは不可抗力である。日本で行なわれた「信長まつり武者行列」ではキムタク見たさに62万人もの群衆が押し寄せたが何一つ起きなかった。
梨泰院の事故の後だった事もあって、岐阜県警が綿密な警備計画を練って大勢の警官を動員し、人事を尽くして天命を全うした結果である。
昔観た映画に忘れる事のできないシーンがある…従軍記者と若い兵士が戦場で友達になった。戦闘が始まったのでまた会う事を約束して記者は安全な場所に退避した。それからしばらくして、記者は激戦のあった戦場に戻ってきてその兵士を探すが、彼の姿はどこにもなかった。
不安になって遺体安置所に行くとたくさんの戦死者が隊舎の床に並べられていた。担当者に彼の特徴を言って戦死者の書類を調べてもらうと、担当者は向こうを指さして記者にある番号を告げた。そこで記者は戦争の真実を知る。彼は数百名の戦死者の中の一つの数字だった。
「彼には名前があった。父も母もいた。兄弟や友人もいた。誰かが彼の名前を覚えておいてやらないといなかった人間になってしまう」
ロシア政府はひた隠しにしているが、ウクライナではすでに5万人(ウクライナ政府の統計では8万人)ものロシアの若者が戦死したらしい。彼らは単なる数字ではない…それぞれに命があり「セルゲイ」とか「ビクトル」とか親が付けた名前があって、家族や恋人や妻がいたかも知れない、貧しくとも細やかな幸せがあったかも知れない。だが身勝手で強欲なハゲ親父(プーチン)のせいで短い人生を終えてしまった。
梨泰院(イテウォン)のハロウィン人雪崩で、事故直前に参加者から通報を受けながらそれを無視し、部下に任せてグーグー寝ていた警察署長や、大統領の警護に800人も動員しながら、10万人の若者にたったの130人しか配置しなかった行政関係者らが韓国検察庁に逮捕された。
一口に154人の犠牲者と言うが、それぞれに名前があり父や母がいて、家族や友人もいたはずである…「ハロウィンや音楽イベントや、とかく若者は騒がしくて軽薄なミーハーばかり」と言うバカにした様な態度で頭ごなしに見る親父共の無責任さが梨泰院の大事故に繋がった。
「人事を尽くして天命を待つ」と言う格言がある…何事も偏見を抱かずに人として精一杯の努力をしていたならば、どんな事が起きてもそれは不可抗力である。日本で行なわれた「信長まつり武者行列」ではキムタク見たさに62万人もの群衆が押し寄せたが何一つ起きなかった。
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